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#126 アイヌを识る(4)~工芸家×研究者=文化の新しい広がり~

2019年3月、札幌駅地下に新しく诞生した、アイヌ文化を発信する空间「尘颈苍补辫补」。その南端に、大きなシマフクロウ(コタンコロカムイ=村の守り神)が设置されています。この木製の像は、二风谷のアイヌ工芸家の手によって作られました。二风谷は、「二风谷イタ(盆)」と「二风谷アットウシ(树皮の反物)」が北海道で初めて伝统的工芸品に指定されるなど工芸が盛んな地域。多くの工芸家が自由な発想で、独创的なアイヌ工芸品を生み出しています。そして北大には、彼らと连携し、学术の力で工芸の発展を支えている研究者がいます。

【小池优?颁辞厂罢贰笔本科生/农学院修士2年】

(地下鉄南北线の二つの改札の间に位置し、天井に届きそうなほどの大きさのコタンコロカムイの像。间近でじっくりと见ることができます)
アイヌの精神を込めて彫る匠

二风谷(第1?2回参照)の多くのアイヌ工芸職人が集う「二風谷アイヌ匠の道」の中心に位置する「北の工房つとむ」。ここには、木の香りに包まれながら作品を彫り続ける工芸家、貝澤徹さんがいます。冒頭のコタンコロカムイは、貝澤さんによる作品。明治時代に名工と呼ばれた曽祖父 貝澤ウトレントクの血を受け継いだ生粋のアイヌ彫刻家です。2018年にはイギリス?ロンドンの大英博物館で初めてのアイヌ工芸品の常設展示に作品を出品するなど、国境を越えて活躍をしています。

(作品に囲まれ、伝统工芸への思いと半生を语る贝泽さん)

见ていただきたい代表作品があります。「アイデンティティ(2011年製作)」です。この作品は、木材を素材としながらに布のような柔らかさが足された树布という独特の表现方法で作られています。木からできているとは思えない见事な写実彫刻作品です。

ファスナーの隙间から见える中身はアイヌ文様であり、アイヌとしての精神を表现しています。日常生活の中では和人と同じく洋服を着て暮らしていますが、置かれる状况に応じて、自らのアイヌとしての部分を「ファスナーを上げ下げするように」出したり隠したりしている、现代におけるアイヌのアイデンティティを表现しています。「3つの选択肢を会うたびに仲间の人たちに问いかけている作品」だと贝泽さんは语ります。ちなみに、冒头のコタンコロカムイの台座にも同じモチーフが用いられています。细部に违いがありますので、ぜひ実物を见てご确认ください。

(札幌グランドホテル「木のカタチ アイヌが生み出す美」(2018年9月2日?10月31日)で展示されていたアイデンティティ)
(製作途中のコタンコロカムイと贝泽さん)

二风谷への夸り、地域も业界も超えて

北の工房つとむから沙流川に向かっ伝统的なチセ(家屋)が并ぶ道を歩き进むと、二风谷工芸馆があります。ここには持ち前の行动力でアイヌ文化を全国に発信する工芸家、関根真纪さんがいます。

?(さまざまな作品の制作エピソードを楽しそうに语る関根さん)

関根さんは、より多くの人にアイヌ文化の魅力を知ってもらうために様々な形の作品を手掛けています。その作品は、伝统的な文様と技法を基にした、名刺入れや自动贩売机、芸能人とコラボレーションした洋服ブランドなど多岐にわたります。「気軽に手に取って、みんなで気軽にアイヌ文様を身に着けてもらえるように。触れてもらえるように。っていうこだわりで色々作っていますね。」と関根さんは语ります。

行动力が强い関根さんは、自ら直接、コラボレーションしたい相手にアプローチするため、业界を超えて亲しい人が多くいます。関根さんが手掛けたアイヌ纹様とコラボした作品や商品が全国、そして世界へどんどん広がっています。しかし、それができるのも二风谷への夸りがあるからこそ。「新しいことに挑戦しても、いつでもここに帰ってこれる。アイヌ工芸の大事なものの全てがあるのよ。」という関根さんの言叶から、二风谷との揺るぎない绊を感じることができました。

?(他の业界とのコラボレーションでも、相手の要望を聴きつつ、正真正铭のアイヌ文様を丁寧に描く)
アイヌ文化を研究の力で支える

北海道大学には、二风谷伝统の技を研究の力で支えている研究者がいます。その一人である山崎幸治さん(北海道大学アイヌ?先住民研究センター准教授)にお话を伺いました。山崎さんは二风谷の工芸家と深い関わりがあります。学生时代には、二风谷など沙流川流域を自転车でフィールド调査をしたそうです。その际は、関根さんの実家が运営していたライダーハウスをよく利用していたとのこと。また国内外の博物馆に所蔵されている沙流川流域で作られたと推测される工芸品を、地元の工芸家とともに共同で调査をおこないながら研究を进めてきました。

(大学生のころから通う二风谷での思い出を楽しそうに话す山崎さん)

山崎さんは、国内外のアイヌ工芸品について调査やデータの整理を行っています。また、アイヌ文化の展示にも积极的に関わっています。地元から离れ海外等で保管されているアイヌ工芸品には、地元の工芸家に存在すら认知されていないものが多く存在しています。そういった工芸品と地元の人をつなぎたいという想いが山崎さんの活动の原点にあります。

実际に、工芸家へ「こういう作品もありましたよ。」と言って山崎さんが博物馆に所蔵されている古い工芸品の写真や作品情报を见せると、工芸家からは「そんな作品あるの知らなかった。」「ああ、こんなに(作风は)自由で良いんだ。」といった関心の声があがるそうです。博物馆に所蔵されている先人が生み出したアイヌの品々は、现代の工芸家に新たなインスピレーションを与え、作品の幅を広げるきっかけになるのです。

(日本民艺馆(东京都)での工芸家との共同调査の様子。先人の作品との交流?再会の场でもあります)〈写真提供:山崎幸治さん〉

アイヌの工芸活动に研究者が入ることによって、作品や活动の幅が広がり始めています。アイヌ外からのアイヌ文化への意见を取り入れることができ、アイヌ文化にも精通する研究者はアイヌ内外を行ったり来たりできる存在です。そんな特殊な立场だからこそ、アイヌと和人をつなぐのに一役买うことができるのでしょう。次の第5回では海外から日本に来て、アイヌの「言叶」を守り、伝えるために奋闘する研究者を绍介します。

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Update

2019.05.23

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