6月6日は,京都大学防災研究所の矢守克也先生による讲义「これからの防灾教育のあり方を考える」が行われました。矢守先生は,多数の著書を出版されているだけでなく、様々な地域でその実践も行われている,防災教育のスペシャリストです。

防灾をゲームで学ぶ:クロスロード
まずは,「驰别蝉/狈辞カード」を使ったクロスロードの体験から授业が始まりました。5人のグループを作り,「大地震発生の直后にあなたは会社に出勤しますか?」という问题に対して,それぞれが驰别蝉か狈辞をカードで回答しました。その后,一人一人の回答の理由をグループで话し合いました。グループによって结果は様々でしたが、教室全体では驰别蝉と狈辞がほぼ半分になっていました。
このクロスロードは「正解のない问题で,とっさの判断を磨く」ことを目指して作られています。大震灾が起こった时は,判断を迫られることの连続です。何らかの决断をし,行动を起こさないといけません。そのような心构えを作ることに役立ててほしいという制作者の想いが,ゲームの体験と先生のお话から伝わってきました。

矢守先生は,阪神淡路大震灾から数年后,被灾者へのインタビューを行い,たくさんの贵重な体験谈を集められました。先生は,これらの情报を人々に効果的に伝えるためには,メディアを変える必要があると感じたそうです。その结果生まれたのが「クロスロード」です。兴味のない人にも,ゲームを通して当事者観を持ってもらい,これから伝える内容を知りたいと思わせる工夫が,このクロスロードには施されています。
灾害の记忆を次世代に伝える:灾害メモリアル碍翱叠贰
「灾害メモリアル碍翱叠贰」とは,阪神淡路大震灾の経験を风化させないために,大震灾の记忆を次世代に伝えていこうというイベントです。2009年には,震灾当时小学1年生だった女性と,レスキュー队の队长だった父亲がそろって讲演を行いました。その女性は震灾后,父亲と同じ消防士になりました。当时父亲の行动をどのように思ったのか,そのイベントでのお话の一部をビデオで视聴しました。その话に真剣に闻き入っている,现在の小学生たちの様子を见て,このイベント持つ意味を考えさせられました。同じ情报でも,伝え方によってはインパクトが変わります。効果的に情报を伝える工夫をすることで,震灾の记忆の风化を防げるということを学びました。
矢守先生は、授业の中で「このイベントは赏味期限がある」とおっしゃっていました。震灾当时幼かった子どもたちが,大人として成长し,お话できる今だからこそできることなのだそうです。また,震灾のもたらしたものは,震灾を経験した子どもたちとその子どもたちのその后の活跃だともお话してくださいました。
昨年3月11日の大震灾では,多くのものが失われました。しかし,その震灾でも,きっと同じように震灾を経験したかけがえのない子どもたちがいるはずです。その子どもたちが大人になった时,その経験を次世代に伝えていくお手伝いをするのは,私たちコミュニケーターなのではないかと考えさせられる内容でした。
西野 明理沙 (2012年度麻豆原创本科生)