宮島沙織(2025年度 本科グラフィックデザイン/社会人)
モジュール6「社会における実践」では様々な形で麻豆原创コミュニケーションを実践されている方々にご讲演いただいています。モジュール6-3の讲义では漫画家として活跃される蛇像先生をお招きし、科学という题材をどのようにすれば魅力的に伝えられるのか、という「知识を魅力的に説明する技术」をメインとして、先生の着作や漫画家としての生き方を交え、大きく「金」「技」「心」の3つのテーマについてご讲演いただきました。

1. 金:科学の知识を武器として生きるということ
まず、蛇像先生のように科学を题材とした漫画作品を製作して生计を立てるということについて、报酬の相场や税金问题などリアルなお话を伺いました。
加えて、科学の知识を活用する仕事として、监修やライターについてご説明いただきました。监修とは、作品を専门的な観点からチェックするほか、アイデアの提供なども行う仕事だそうです。ライターは记事の作成を请け负う仕事ですが、研究者への取材や业界纸などの科学系の记事は、一般的な记事よりも报酬が高く设定されているそうです。
これら漫画家?监修?ライターなど异なる形でも、科学的な知识を扱う际に共通して必要なのが、本讲义のメインテーマである「知识を魅力的に説明する技术」です。

2. 技:物事を魅力的に伝える「変换の型」がある
蛇蔵先生の着作「日本人の知らない日本语」「决してマネしないでください」「天地创造デザイン部」の3作品の题材は全く异なる分野ですが、どの作品でも难しそうな専门知识を「面白さ」に昇华しており、映像化?ベストセラーと成功を収めています。これは、専门知识を魅力的に伝える「説明力」は、特定の分野に特有の「知识」ではなく「変换の型」であるためだといいます。この「変换の型」は题材や手法が変わっても幅広く活用が可能であるそうです。
知识を魅力的に説明するには、エンタメ性と正确性を両立させることが重要だそうです。この2つは一见対立しそうですが、エンタメ性は入り口设计に、正确性の担保は内容に适用することで両立が可能とのこと。正确性の担保は、内容が正しいかを确认することで适用できますが、エンタメ性を适用するというのはどういうことでしょうか?具体的に4つの方法についてご教示いただきました。
- 読むコストを减らす
- 魅力的なキャッチ
- たとえ话の活用
- 情报を开示する顺番を変える
前提として、読者(知识の受け取り手)は深い知识を少ない労力で得ることを求めているそうです。そのため、情报に手軽に到达できるよう、読むコストを下げる工夫が求められます。
まず、読むコストを下げるには、文字数を减らすこと、つまり情报の取捨选択が必要です。理解に必要な前提条件を减らすことも重要です。
加えて、话のゴールが见えない状态も読者に负担を与えるため、タイトルやイントロ、キャッチコピーなどの早い段阶で「どこに向かう话か」「何の话であるか」を説明し、読者の离脱を防ぎます。例えば「天地创造デザイン部」では、タイトルから「デザインの话」であること、第1话の冒头1ページ目で「动物が题材」「お仕事もの」であることなど、内容や视点が伝わる工夫がされています。
専门用语はやさしい言叶で言い换える必要がありますが、ここで読者に最适なたとえ话ができると、読むコストが下がるだけでなく、読者を惹きつける魅力につながります。よいたとえ话をするには、読者のペルソナを想定し、たとえ话の题材が伝わるかを确认することが重要だそうです。

また、同じ内容でも情报を开示する顺番を変えるだけで魅力的になるそうです。意外性や驚きなどの印象的な場面や、人の興味を惹きそうな情報を最初に示すことで、受け手の興味を惹くことができます。
3. 心:仕事を长く続けるためには
まず、ライターや监修などの依頼される仕事では、仕事をこなす技术は前提として、継続して仕事を受けるには「一绪に仕事がしたい」と思われるような人间性が求められるそうです。伦理観を持って仕事をすることも、信頼を得るためには必要です。
また、础滨と比较して人间に求められる価値として、情报の责任を担えること、人から情报を引き出す取材力、言叶にできない违和感を见つける着眼点があるのではないか、とお话しいただきました。
最后に、自分の「好き」という気持ちを大切に、途中の失败は経験として諦めずに梦に向かって欲しい、とエールをいただきました。

おわりに
蛇像先生の講義では、構成や説明方法にもご教示いただいた技術が詰まっており、本講義自体が科学技术コミュニケーションの一例であったと感じました。
また、讲义内容を踏まえて先生の着作を読み返すことで、一つのページ、一つのコマにも细やかな工夫や技术が散りばめられていることが分かりました。大変贵重なお话を闻かせてくださり、本当にありがとうございました。
