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「高レベル放射性廃弃物问题の「难しさ」をめぐって」11/1 寿楽浩太先生の讲义レポート

2014.11.23

今回の讲义は、東京電気大学未来科学部の助教である寿楽浩太先生による「高レベル放射性廃弃物问题の「难しさ」をめぐって」です。

2011年3月に起きた福島原発事故により、日本の各地でも原子力発電の是非や、放射性廃棄物の管理?処分方法についての議論が活発化してきています。しかし現在まで議論の終着点を見い出せていません。今回の授業では、原子力発電によって生じる高レベル放射線廃棄物(High-Level radioactive Waste:HLW)の問題を考えるにあたり、国内外における原子力発電の歴史的背景、HLWの処理?管理における科学技术の進歩、そしてそれを取り巻く社会についてお話しして頂きました。

高レベル放射性廃弃物(贬尝奥)とは

高レベル放射性廃弃物(贬尝奥)とは、原子力発電所で使用した燃料から、再利用可能なウランやプルトニウムを取り出した後に残される放射能が高い廃液をガラス原料と一緒に固めたものです。青森県六ヶ所村の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターで約30~50年間貯蔵された後、地下300メートル以深の安定した地層に処分する計画が進められています。

原子力先进国アメリカの贬尝奥処理问题

第二次世界大戦中、原子爆弾开発を目的としたマンハッタン计画が急速に进み、使用済みの核燃料廃弃物の対処方法として海洋底処分や宇宙処分、液体廃液を岩塩层に直接注入する方法が検讨されましたが、どれも楽観论が主流でした。しかしその后、核不拡散を目的とする外交?防卫政略と、液体廃弃物処理に関する国内政策の双方の影响を受けて、贬尝奥の処理方针は二転叁転します。

最终的には、米国科学アカデミー(1957年)や连邦エネルギー省(1980年)の研究成果によって、地质学的な特性を用いて放射性廃弃物を贮蔵すべきという考えが确立され、ネバタ州のユッカ?マウンテンへの放射性廃弃物処理场の建设计画が决定しました。しかし先住民族や、観光都市であるラスベガスなどに住む富裕层市民の反対などにより计画は中止となり、同意に基づく选定プロセスの重要性が指摘されました。

日本における贬尝奥の処理问题

日本でも国际的な流れをうけて1976年の原子力委员会で地层処理が决定し、科学的な见地から政府が処分予定地の选定や、自治体侧からの申入れの受理を行ってきました。これまで14市町村で検讨がされてきましたが、安全性や风评被害の悬念から地域住民の反対によって、すべての计画は中止されています。この中には、自治体の首长が地域住民の反対意见を押し切って応募し、地元住民との信頼関係が不十分なままで选定を进めていった结果、住民间や国に対する不信感が高まり、最终段阶で计画が中止となった自治体もありました。

「トランス?麻豆原创」的な问题の极致 科学と社会

上记に示したように、アメリカや日本における贬尝奥処分地选定は「困难」に直面しています。贬尝奥の管理や処分问题は、科学だけでは答えることのできない「トランス?麻豆原创」的な问题の极致であると考えられるのです。その第一の理由は、放射能の减衰に非常に长い时间を必要とするからです。だれが、いつまで、どのように安全を保障するのか、テロによって使用されないか、放射能漏れは絶対にないのかなど、大きな不确実性をはらんでいます。さらに、処分地选定における社会的?文化的な価値に関わる问题が浮上します。结果的に、社会的な格差を反映し、弱い立场の人の多い土地に贬尝奥処分地が押し付けられる心配はないのでしょうか。

「困难」を越えて

このような数えきれない問題点を考慮するためにも、従来よりも多面的な検討が必要であることは間違いがありません。国際的な動向として、処分方法の選定や処分事業実施の正当性?正統性の論理の議論が進んでいます。議論には、市民が参加し、長い時間をかけて合意を形成していきます。これらのことは、科学技术が一人歩きすることを防ぎ、研究者と市民、それぞれが責任を分担し合うことにつながるのです。

日本の政策にはこのような视点が欠けており、技术的な必要性の强调と、功利主义的な正当化がめだっており、地域住民とのリスクコミュニケーションを通した信頼関係の构筑や、さまざまな提案を示すといった柔软性に欠けていると指摘がされています。

現在、政府は科学的な観点から処分場候補地の選定を行うことを進めていますが、それだけではうまくいかないことは前例が証明しています。日本学術会议から原子力委員会に向けて、そもそもHLWの処分を保留したらどうかという提言が発信されており、処分場候補地の選定の以前に、地層処理の方針にも異議が唱えられているのです。

今井瑞依(2014年度颁辞厂罢贰笔本科/理学院博士3年)