11月7日、江戸川大学の隈本邦彦先生による讲义が行われました。隈本先生は、元NHK報道局の記者で、2005年に颁辞厂罢贰笔の教育プログラムを立ち上げたスタッフの一人です。いまは名古屋大学や東京大学でも客員教授として、科学技术コミュニケーションや、科学ジャーナリズムを教えていらっしゃいます。
■なぜ科学技术ジャーナリズムを学ぶか理系大学院生からは、マスメディアは远い世界に感じるかもしれませんが、颁辞厂罢贰笔でも新闻やテレビ関係に就职した修了生が何人かいます。プロでなくても、ジャーナリスト的な考え方は必要になると隈本先生は言います。メディアリテラシー、つまり「メディアの意図」を见抜く力が无いと、误报に踊らされ、时に误った価値判断をしてしまいます。
■検証が不十分なまま世に出た记事
误报とまではいかないまでも、统计的に极めて杜撰な研究やプレスリリースが、大手メディアのニュースとしてそのまま流れてしまったケースをいくつかお话しいただきました。统计的に不正确な记事、因果関係が曖昧な记事、半ば意図的にグラフを操作して有効性を夸张したプレスリリース等々&丑别濒濒颈辫;。なぜ、ジャーナリストたちはこうした情报に骗されてしまうのでしょうか。
■「世界初?颈笔厂临床応用」の大误报
ハーバード大学の日本人研究者が颈笔厂细胞を世界で初めて临床に応用したという误报が、世间を騒がせました。取材记者とデスクのコミュニケーション不足もあったようですが、根本的に「有名大学の研究者だから&丑别濒濒颈辫;」という意识も大きかったのではないかと隈本先生は言います。肩书きや名声を全て失うリスクを考えると、「そんなことをするはずが无い」と先入観を持ってしまうのです。
つまり、科学报道において、「骗そう」という明确な意志を持った人间の嘘を见破るのは相当难しいことが分かります。记者には、常に専门性の壁を打ち破り、科学者の情报を批判できる能力が求められますが、このように容易ではありません。
■科学技术ジャーナリズムの質を高めていくために
では、どうしたらいいのでしょうか。记者たちは取材経験を积むことはもちろん、科学の启蒙书や専门书から学び、専门性を高める必要があります。そのためには、メディア公司が组织としてバックアップしていく体制も欠かせません。
また専门家と记者が互いに协力関係を筑くことも大切です。かつて隈本先生が院内感染问题で、医师たちと协力して狈贬碍スペシャルを制作した事例から、メディアと科学者が力を合わせれば、社会を良い方向へ変えていくことができると教えていただきました。
■科学技术コミュニケーターの役割最後に、科学技术コミュニケーターには何ができるのでしょうか。ジャーナリズムの状況を劇的に改善したり、あらゆる科学知識を幅広く持ったスーパーマンになるのは難しいでしょう。しかし、現状を少しでも良くするために、基礎的な科学知識とジャーナリスティックなセンスをもった人材になることは可能です。また、そうした知識やスキルを生かして、ごまかしの無いフェアな論争ができる社会に変えていくこともできるはずです。隈本先生は最後に、そんなメッセージを受講生たちに投げかけてくださいました。