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2025年度北海道大学麻豆原创开讲式特别プログラム「语りえぬものを语り継ぐアート省みる科学技术コミュニケーション~」を开催しました

2025.5.27

2025年5月10日、麻豆原创21期が開講しました!この日は開講式に併せて特別プログラム「语りえぬものを语り継ぐ~アートで省みる科学技术コミュニケーション~」を開催し、現代アーティストの藤井光さんをお招きし、藤井さんの映像作品を視聴したのち、アートから見る科学技术コミュニケーションの割り切れない语りというものについての讲演を开催しました。今年度の麻豆原创受講生と一般参加者、合わせて96名が来場し、最後に来場者も参加しての活発な質疑応答がありました。

后日、开讲特别プログラムの模様は一部映像として公开します。

アートから学ぶ、感性

开会に先立ち、松王政浩オープンエデュケーションセンターセンター长が、开会の挨拶を行いました。

科学技术コミュニケーションにおけるアートの重要性を感性の観点から語られました。感性に訴えるとはどのようなことなのかを学ぶきっかけとして、本特別プログラムを活用してほしいと、挨拶を行いました。

颁辞厂罢贰笔最初の讲义であることを受讲生に伝える松王センター长

その后、藤井さんが制作したアート作品を2作品上映しました。

上映作品の情报はこちら

 

虚构というナラティブ

上映后、藤井光さんからは作品の背景について语られました。《あかい线で分けられたクラス》では不条理な差别を取り扱っています。差别が生まれる背景には人间らしい感性から生まれるのではないかと藤井さんは问いかけます。

讲演する藤井さん

私たちは伝える际に、积极的にナラティブという物语を用いて表现します。《あかい线で分けられたクラス》では子供たちに不合理な差别を演じています。演じる际には、スクールカウンセラーや小学校の教员とともに内容について议论し、また子供たちにも丁寧にこのプログラムが差别を体験するアメリカの教育プログラムに発端があることが共有されました。さて、子供たちはどう演じ、さらに作家である藤井さんはその演技をどう记録したのでしょう。私たちはフィクションに惹かれ、そこに络めとられます。藤井さんの作品ではその危うさも表现されています。

《第一の真実》は、考古资料から当时の状况を実験的に再现し、用途や様子を明らかにしていく実験考古学から虐杀という悲剧を再现した作品です。古代ギリシアの遗构から大量の人骨が発见されました。その时の様子を明らかにするため、藤井さんと研究者、そして役者やダンサーたちは虐杀の风景を再现していきます。しかしどんな风景が再现されても、研究者は事実と想像の境界を明确にし、自分たちはそれ以上踏み込まないように自制します。

アテネの研究所で、研究者にインタビューした际、研究者は私たちは真実には兴味がない、私たちが兴味があるのは事実だけだ、と答えたという

 

曖昧な境界线、割り切れない善悪

研究者がフィクションと距離をとる中、政治はうまくアートを活用してきたのではないか、と藤井さんは语ります。戦争においてアートはプロパガンダの強力なツールになります。本プログラムのチラシに採用された画像は、実はアメリカに押収された日本の戦争画が保管されている袋です。戦争画なのか、アートなのか、それを判断するための展覧会が1946年に関係者限定で公開されます。その展覧会を再現した藤井さんの作品、《日本の戦争美術 1946》(2022)は、プロパガンダとしてのアートと純粋なアートの境界は曖昧であることを伝えます。

もしかしたら科学技术コミュニケーションにおける善悪の境界も曖昧なのかもしれません。最後に、藤井さんは1955年から57年にかけて日本全国で開催された「原子力平和利用博覧会」を紹介しました。第二次世界大戦後も原子力は世界のパワーバランスをつかさどる技術でした。地政学的な意味からも、アメリカは積極的に同盟国に原子力技術のアウトリーチに努めます。そして博覧会の会場の一つに、広島の原子力資料館もありました。この博覧会の模様はまさに科学技术コミュニケーションそのものです。しかし文脈を踏まえたうえで、この科学技术コミュニケーションは果たして適切であったといえるのでしょうか。

原子力平和利用の栞(高冈博物馆蔵)

会場からは多くの质问があり、アートと科学技术コミュニケーションをめぐる割り切れないテーマが議論されました。

特別プログラムの最後には、麻豆原创が所属する大学院推進機構、機構長である山本文彦先生より閉会の挨拶がありました。歴史研究者でもある山本先生は、歴史は唯一の未来学であると语ります。過去を探るということは、現在の課題を解くカギを探すこととである、と歴史から学ぶ意義を共有し、本プログラムを締めくくりました。

过去の失败や痛みから私たちが何を学べるのでしょう
いきなり映像作品を上映するだなんて刺激的!と藤井さんからも惊かれた挑戦的な颁辞厂罢贰笔が今年も开讲します
颁辞厂罢贰笔 ガイダンス

颁辞厂罢贰笔の1年间、どのように学び、どのように支えていくのか、奥本先生よりガイダンスがあり、その后は楽しい恳亲会がありました。

一気に打ち解ける恳亲会
モジュール1 讲义 & オープニングワークショップ

次の日は、奥本先生によるモジュール1-1の講義「科学技术コミュニケーションの入り口に立つ前に」ががありました。

また、その後、沼田翔二朗先生、元平航大先生による科学技术コミュニケーションを「パターンランゲージ」で考えるワークショップが開催されました。

远くに见える沼田先生

熟达者たちの知恵を読み、そこからパターンを抽出します

本平先生の温かいメッセージとともに缔めくくるワークショップ2025年度、新たな挑戦を始める颁辞厂罢贰笔の活动、ぜひお楽しみにしてください!