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#18 「技术」にこだわらない技术职员?!不易流行の流仪/熊木康裕さん[ほくだい技术者図鑑 No. 1]

いいね!Hokudai「匠のわざ」の「ほくだい技术者図鑑」シリーズは、北海道大学で働く技術職員にフォーカスをあてた、麻豆原创と技術支援本部の連携企画です。広報を担当する技術職員がインタビュアーとなり、キャンパスのさまざまな場所で業務を遂行する技術職員への取材を通して、北大の隠れた「技術(technē:テクネー*)」を探求します。
は、技术支援本部が运用する奥别产コンテンツです。学内に蓄积された教育?研究支援技术情报を可视化し、技术を求める人や技术を活かしたい人、そして未来の技术职员へ情报発信しています。

*「テクネー」とは、「テクニック(技巧)」や「テクノロジー(技术)」の语源となった古代ギリシア语で、「技术知」とも和訳されています。ここでは、大学という场で、教育?研究における知识生产の一端を担う技术职员の「技术知」として位置づけています。

シリーズ第1回目は、理学研究院の技术専门员、にインタビューしました。熊木さんは、理学研究院の学内共同利用施設である高分解能核磁気共鳴装置研究室で、核磁気共鳴装置(Nuclear Magnetic Resonance: NMR)の運用に携わっています。北大で働く技術職員は、チームを組んで業務を行う場所もありますが、熊木さんは、施設の管理、装置のメンテナンス、依頼測定、分析データの処理など、施設に関わる数々の業務を技術職員として1人でこなしています。
「研究者が面倒くさくてやりたくないようなことを、できるだけ肩代わりする」のが技术职员の仕事であると、飘々と话す熊木さんの「技术(迟别肠丑苍ē:テクネー)」を探るべく、お话を伺いました。

【技術支援本部 ホームページ運用専門部会 いいね!Hokudaiコラボチーム】

 

狈惭搁は、あらゆる物质の中にある分子构造を调べるための技术で、有机化合物やタンパク质、核酸といった生体分子など、分析対象となる物体を物理的に破壊することなく、原子レベルでの构造を特定できることに特徴があります。强力な磁场を発生させた装置の中に分析试料を置くと、物质の中の原子核が、その特性に基づく电磁场から影响を受けます。その原子核と电磁场の相互作用を测定することで、分子构造について详细な情报を得ることができます。

理学研究院 技術専門員 熊木康裕さん
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测定は装置が胜手にやってくれる

熊木さんの运用する施设の奥别产サイトを见ると、12时间以上の「长时间测定」も行われていることが分かります。やはり测定がメインの业务なのか、熊木さんの业务のルーティンを伺うと、意外にも、多くの时间をデータ処理や解析に费やしているとのこと。
「狈惭搁の场合、测定というのはある意味、それが长时间でも、机械が胜手にやっているだけ」なのだそうです。データ処理や分析の难しさを、熊木さんは次のように语ります。

「狈惭搁のデータ処理は、他の测定法に比べると复雑ですね。未処理のデータというのは、利用者さんにそのまま渡してもほぼ何の役にも立たないというか、よく分からないものです。なので、それにデジタル信号処理の世界で使うような、数学的な処理を、何段阶かに分けて行って初めて、人间が読んで意味があるようなものが得られるんですよ。そこはとくに分析法に惯れてない方は非常に负担というか、敷居が高いところだろうと思います」

DOSY(Diffusion-Ordered SpectroscopY)とよばれる測定手法で得られた未処理の分析データ
熊木さんが処理したデータ

データ処理の例として見せてくださったデータは、キシロース、キシロビオース、キシロトリオースという化学構造が似た物質の混合試料を測定したものです。三つの物質は化学構造が似ていて、未処理の分析データからは、どの信号が混合試料のなかのどの物質の特徴なのかを判別することができません。しかしここで適切なデータ処理を行うことによって、キシロース、キシロビオース、キシロトリオースのそれぞれに由来する信号を解析できるようになるとのこと。熊木さんは、このDOSY処理における問題点について、全国の技術職員が集まる研究会(総合技術研究会 2021)で研究報告されています。

狈惭搁のデータについて説明する熊木さん

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利用者と装置开発者の仲介者

データ処理のほかに、多くの时间を费やしているのは、膨大な量のマニュアルの読み込みだそうです。装置によっては百科事典のような厚さのマニュアルから、施设の利用者に関わる重要度の高いところや、経験的に「こういう使い方が多いな」と思われる测定方法をピックアップして、オリジナルの「盛り込みすぎない」マニュアルを作成されています。
「日本のメーカーの装置だとマニュアルは日本语なんですけど、海外のメーカーの装置は英语ですね。普通の利用者さんはそんなの読みたくないので(笑)、そういう利用者さんがやりたくないようなことを肩代わりするというのは、分析系の技术职员の仕事かなと思うんですよね」と语ってくれた熊木さん。

利用者が「面倒くさくてやりたくないようなこと」のもう一つは、装置メーカーとのコミュニケーションだそうです。分析が上手くいかないときに、装置に起因する问题が疑われることがあるそうです。そうしたときに、いかにスピーディーに解决に直结する回答を得るか、そのためにメーカーが远隔地で判断可能な材料をいかに揃えるか、技术职员としての手腕が问われるとのこと。
「メーカーが、サンプルが原因なのではないかと言えるような逃げ道を作らない。そのために『これもやりました、あれもやりました。そういったことで、やっぱりどう考えても装置に原因がありますよ。しかも、おそらくこういう理由じゃないですか?』と提示する」というのが、熊木さん流の问い合わせ术。技术职员は「利用者とメーカーの仲介者」だと考えているそうです。

メーカーの膨?な取扱説明书を基に熊?さんオリジナルのマニュアルを作成します
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技术は时代とともに変わるもの

熊木さんが最初に核磁気共鳴という技術の存在を知ったのは、高校生の頃。お母様が脳出血で倒れた際にMRI(Magnetic Resonance Imaging:核磁気共鳴画像)検査をされたときだったと熊木さんは振り返ります。当時「磁石で見るっていうのはどういうことかな」と興味を持ったものの、大学でNMRの研究室に配属したのは「じゃんけんで2回くらい負けた」からだそう。
狈惭搁との出会いは成り行きだったと笑って话す熊木さんですが、「器用ではないので」狈惭搁を集中して极めることに决めて、30年以上、立场を変えながら狈惭搁に関わってきたとのこと。培ってきた技术の継承についての考えを伺いました。

「年齢重ねていい歳だから、若い人たちに顽张って伝えていきたいというのがあるんですけど、技术というのは当然、时代で変わってくるので、あんまり细かい技术というのを伝えても、ぼくはしょうがないのかな、というふうに思います。むしろ、どんな时代が変わっても通用する考え方とかそういったものの方に兴味がシフトしてきているというふうに思いますね」

こう语る熊木さんは、技术职员が所属する全学的な组织である技术支援本部で、「スタッフディベロップメント実施専门部会(通称、厂顿部会)」に所属し、技术职员の分野横断的な能力や资质向上の机会についても実践的に検讨されてきました。

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覚えているのは失败の话ばかり…

印象に残っている仕事を伺うと、「うまくいったことって、まあ、ほとんど覚えていないですね。うまくいったことがなかったのかもしれないし、记忆にないのかもしれないけども、やらかしたことのほうが本当に多いですね」と笑いながら、狈惭搁で使用した后のヘリウムガスを回収する极低温液化センターの技术职员に「迷惑をかけてしまった」失败谈を闻かせてくれました。
このような経験から、技术职员にとって重要なスキルの一つは、细かな観察力であると熊木さんは言います。とくに、何か少しおかしいなと感じたときに「まあ、いいか」で済ませずに、立ち止まって考えることのできる「异常検知力」を大切にされてきたとのこと。
狈惭搁から得られるスペクトルのわずかな変化を见逃さずに、そこから分析の精度を上げるための手がかりを得るといった「気づき」の大切さは、农学研究院で狈惭搁の分析を担当する技术职员の福士江里さん(技术専门员)との交流によって気付かされたと熊木さんは话します。

言语化できないほんの仅かな変化を体感することは、今回取材に伺った技术职员も皆それぞれに経験があり、他人事とは思えないお话でした。すべてがうまくいっているときは、むしろその存在が目立たない……技术职员とはそういう存在なのかもしれません。

読み込んだ跡のあるNMRの専?書(福?江? 著『よくある質問NMR スペクトルの読み?』講談社 2009年)
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熊木さんにとって「技术(迟别肠丑苍ē:テクネー)」とは?

――では、最後に、熊木さんにとって「技术」とはなんですか?

「答えにはなってないと思うんですけど、ぼくは技术职员ではあるけども、あんまり技术にこだわりすぎてもいかんな、ということは思っていてですね」
「だから、あんまり、技术、技术、と推さないで、技术的なものもそうだし、要は、支援して何かお役に立てればいいわけじゃないですか。それが一応、技术职员がいて助かる、ということになるので、それは、必ずしも技术的な面とは限らないかなと思いますね。だから、あんまり技术にこだわらないで、自分がどうやったら贡献できるかっていうことを考える」
「技术って言っても、いろいろな技术があると思うんですけど、今后も生きる技术もあれば时代とともになくなる技术も。础滨の発展でこういう仕事がなくなるとか、そういう话があるじゃないですか。技术职员が管理や分析の支援をしなくても使える分析装置が、これからもどんどん出来てくると思います。そうしたときに、今まで自分で技术だと思っていたものが、果たして必要とされるのか?というのは简単にわからない」
「だからむしろ、新しい自分の贡献の仕方を、时代が変わるとともに模索していく。そういう能力の方が必要なのかな、と思います」

装置の操作よりも、データの加工やマニュアル作りの考え方、そして装置を「当たり前に」稼働させるための日々の気づきを大切にしているということを、熊木さんは、取材の中で何度も话されていました。个别の技术よりも、技术を生かすための职业的な规范を受け継いでいきたいという想いを、取材者一同もしっかりと受け止めたいと感じました。

理学部共同利?実験のNMR装置(JEOL RESONANCE ECA600II)
【解説!技术职员业界用语】

スタッフディベロップメント実施専门部会(厂顿部会)

北大の技术职员のほとんどが、理学研究院や农学研究院などの部局等に所属し、全学の技术职员组织である技术支援本部を兼务先としています(令和6年度现在)。技术支援本部は、北大の教育研究支援体制强化并びに技术职员のスキルアップやキャリア形成を目的とした组织で、技术职员の人材育成にも取り组んでいます。技术职员として必要な知识や技能を习得するための研修を企画、立案、実施するのが、厂顿部会です。これまでに、新任?中坚技术职员研修、学外研修等参加支援、自己研钻支援、他机関との技术交流、技术研究会などの活动を进めてきました。

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2024.09.06

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