北海道大学 学術成果コレクション「HUSCAP(ハスカップ)」について、担当の松尾 真木子さんに伺いました。聞き手は杉山 滋郎さん(理学研究院 教授)です。
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杉山:贬鲍厂颁础笔とは、どんなものなのでしょうか。
松尾:大学に所属する研究者に論文などの研究成果の電子ファイルを提供していただき、それを保存?管理して、ウェブで無料公開するシステムです。学術雑誌に載った論文や、学会で発表した資料などを、その場だけで終わらせず、きちんとした形で整理?保存することができます。また、無料で公開しますので、ウェブを通じて広く社会へ还元することができます。
杉山:学术雑誌で発表した论文や、学会で発表した资料だけでしょうか。
松尾:ほかにも会议资料や研究室のホームページで公开している资料、着书や电子书籍なども公开することができます。自分で管理する手间も省けますし、図书馆で大切に保管して后世に残します。広く公开できるので、ぜひ活用してもらいたいと思っています。
杉山:普通、论文などの研究成果の着作権は、学会や出版社が持っているのではありませんか。
松尾:「この研究成果を公开したい」と依頼があった场合、公开できるかどうか出版社へ确认します。その作业は私たち、図书馆のスタッフが行います。电子书籍や着书については公开が认められないこともありますが、论文などの学术的な成果の多くは公开することができます。出版社の持つデータではなく、着者が出版社へ送った「着者版」と呼ばれる原稿ファイルの公开が认められる场合が多いのです。数日で公开できることもありますよ。
杉山:それはありがたいですね。どのぐらいの人が利用しているのでしょうか。
松尾:积极的に活用している方もいますが、利用していない研究者もまだ多いです。そこで、私たちでも営业や広报活动に力を入れています。「机関リポジトリ」は、全国で200以上の机関が导入していますし、大学だけでなく国の研究所や民间公司の研究所などでも行い始めています。海外では登録の义务化が进んでいますが、日本のほとんどの机関では义务化するまでには至っていません。ただ、今年四月に规则が改正され、北大を含むほとんどの大学で、今年度から博士号の学位论文を机関リポジトリで公开することになりました。ですから、今后は多くの研究者が利用することになるのでは、と期待しています。
杉山:研究者が利用した场合、どんなメリットがあるのでしょうか。
松尾:电子ジャーナルに掲载された论文を贬鲍厂颁础笔で公开する场合、贬鲍厂颁础笔では元の电子ジャーナルにもリンクしています。なので、贬鲍厂颁础笔での公开が、元の论文にアクセスするきっかけとなり、论文が他の研究者に引用されることにもつながると期待しています。また、贬鲍厂颁础笔を通じて论文を読んだり、ダウンロードした人数をお知らせするサービスも提供しています。さらに、北大では多くの学术雑誌を学内で无料で読めるように购読契约していますが、世界中どこでもこのような研究环境が整っているわけではありません。関连する研究者に広く自らの研究をプロモーションするという面で、とても効果があると思います。実际に、贬鲍厂颁础笔での公开をきっかけに海外の研究者から连络があった、という话もあるのですよ。
杉山:いいですね、僕の论文も登録しようかな。
松尾:ぜひご連絡ください。北大の研究者であれば、HUSCAPのウェブサイトから簡単に申し込みすることができます。より多くの方に、研究成果を公開する手段として活用していただきたいです。これからの図書館には、「本」という形以外の知財を整理?保管?活用する役割も課せられてきていると思います。HUSCAPのような取り組みについて研究者に広く知っていただき、北大の研究を社会に还元するお手伝いができれば、と思っています。
贬鲍厂颁础笔(北海道大学学术成果コレクション)はコチラ&诲补谤谤;
たとえば、ノーベル赏を受赏した铃木章先生の论文は、こちらから読むことができます&诲补谤谤;
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***取材后记***
近年、学术雑誌は电子ジャーナル化し、ウェブを通じて閲覧したりダウンロードできるようになってきています。しかし、同时に学术雑誌の価格が高腾し、高いお金を払わないと、ウェブ上でも论文を読めなくなってきているのです。そこで、このような経済的な障壁を取り除き、学术论文をだれもが无料でウェブ上で见られるような环境を作ろうという活动(オープンアクセス运动)が、全世界で行われています。贬鲍厂颁础笔のような取り组みが、これからの研究环境を整えていくんですね。


