前编では、北部食堂の仕事やメニューづくり、フードロスへの対応、混雑を减らす工夫について伺いました。いつも何気なく利用している食堂の一皿にも、多くの人の判断と工夫があることが见えてきました。
后编では視点を広げ、食堂?購買?書店?自販機など、北大生の生活を支える生協全体の仕組みに注目します。生協とはどのような組織なのか。組合員の声はどのように運営に関わっているのか。北大生协専務理事の齋藤さんに伺いました。
【山田智哉?総合理系1年/永见みずほ?教育学部1年/细田総司?法学部1年/大坂亮介?総合理系1年/大坪萌々叶?工学部1年】
そもそも「生协」とは、どんな组织なのですか。
生协は、组合员が出し合ったお金で成り立つ组织です。加入のときに払ってもらうのは会费ではなく「出资金」で、生协の资本金として、商品の仕入れや设备投资のもとになります。つまり、生协のお店は组合员みんなでつくっているお店なんです。(斋藤さん)
北大生协の食堂のメニューの値段は、何を基準にして決めているのですか。
全国平均の最低时给の半分というのが、だいたいの想定でした。それくらいであれば学生の生活を圧迫しすぎず、利益もなんとか取れるのではないかと考えたんです。学生のアルバイトの时给の半分から6割ぐらいまでに抑えよう、というのが食堂のメニューの平均単価のイメージです。(斋藤さん)
メニューの値段について、安さと利益を両立する方法について教えてください。
まずは継続して运営ができるような状态の価格であるかどうか、次の食材の仕入れができるようなお金が残るかどうかということがまず重要です。安さについては、一番は継続できるかどうかということを担保した后に、価格を抑えられるものをどこまで抑えるべきなのかということを総合的に考えています。(斋藤さん)
では、こうした生协のサービスは、谁のためにあるのでしょうか。北大には観光客など、组合员ではない利用者も多く访れます。次に、非组合员の利用について伺いました。
北大には観光客の方もたくさんいらっしゃいますが、组合员とそうでない方をどのように分けて考えていますか。
非组合员には、加入対象ではあるものの未加入の方と、観光客のように一时的に北大に来ている方の2种类がいます。このうち観光客の方の利用については制限をさせていただいています。
観光客対応に関するルールもあり、生协は组合员のための施设なので、组合员以外のために组合员が不利益を被るのはあってはならない、ということです。具体的には中央食堂などは12时台の観光客の方のご利用はご远虑いただいています。(斋藤さん)
観光客の方からしても魅力的なメニューは多いですが……
そもそも北大には観光客が多いですよね。なので観光客の方にも北大っていいなと思ってもらえるような体験をどのように作っていくかは考えています。けれど、どうやって観光客を呼び込もうか、ということを考えるのは生协の仕事ではないし、経営の基盘にするということは考えていません。観光客の方には、利用时间のルールを守って利用していただければと思います。(斋藤さん)
生协の経営で、日ごろから意识していることはありますか?
経営的なことでいうと、通常の公司と同等のレベルの业务改善というのを进めていくということが非常に重要だなと思っているので、まずは一般公司レベルの、他のチェーン店と同レベルでスキームができるのかどうかということを考えたりはしています。
もう一つ重要なのが、组合员がどれだけ経営に参加できる状态になっているかということです。生协の経営は、组合员が参加してくれないと良くはなりません。例えば、组合员の声をどれだけ集められるか、総代会(组合员の代表である総代が集まる会议)にどれだけの人が参加してもらえるか、店舗ミーティングなどにどれだけ関わってもらえるか。そうしたことが生协の経営を良くすることにつながるので、そこはすごく意识をしています。(斋藤さん)
学生の声が生协の运営に影响したことはありますか?
具体的に言うと、新入生向けのパソコンの贩売をするにあたって、どのパソコンにするのかという选定をするときに学生の意见を闻いて参考にしています。例えば「4年后には生成础滨をもっともっと使っているはずだよね。そうすると今のスペックでは足りなくないか」というようなことを、学生と议论しながら决めています。
学生の声が経営に决定的なインパクトを残した、と言い切るのは难しいのですが、积み重ねとして、また制度としては非常に重要だと思っているので、必ず必要だと考えています。(斋藤さん)
生协の运営には、学生の声を闻きながらより利用しやすい形に整えていくという姿势が见られました。その中でも、学生や教职员からの営业时间拡大の要望に応える形で始まったのが购买の无人営业です。次に、その仕组みや运営方法について伺いました。
购买の无人営业とはなにか教えてください。
理学部、农学部、歯学部、薬学部、医学部保健学科などに小さな店舗があるんですけれども、24时间の无人営业を始めました。
理由としては、まず学部にいる上级生は、やっぱり夜遅くまで研究するっていう人が少なからずいるので、昔から営业时间をもっと长くしてほしいってずっと言われていたことがあります。だけど无人営业が始まるまでは北部店より先に闭まっていた。それは理由として、やっぱり人を置けるか置けないか、人件费をかけられるかどうかっていうことがすごく大きな问题でした。が、无人営业という形态を导入することで、営业时间をすごく伸ばすことができました。それは组合员の方にも非常に喜ばれてはいるところです。(斋藤さん)

无人営业の店舗はどのように运用されているのですか。
无人営业中の店舗では、生协电子マネーのみで支払うことができます。现金?クレジットカード?笔补测笔补测など、さまざまな支払い方法を望む声があることは分かっていますが、支払い方法を制限してでも24时间営业を実现したほうが组合员の利益になる、と判断しました。(斋藤さん)

生协组织の运営について伺う中で、生协が大学に必要なサービスをどう维持していくかという难しさが见えてきました。次に、他大学の生协との违い、そして生协が抱える経営の课题について伺いました。
北大生协と他の大学の生協の違いは何ですか?
学部の中に小さい食堂がいくつもあるのですが、それは全国でも結構珍しいんです。雪が降るので、例えば農学部の学生が中央食堂とかクラーク食堂に行けるのかというと、そうではない。だから、小さな食堂がたくさんあります。各学部ごとに小さい食堂を置くことは、北大生协ができてからずっと頑張ってきました。(齋藤さん)
それでは、生协の経営において、难しいことはありますか。
解决しないといけないと思っているけれども、すごく难しいと思っているのが、本屋さんの问题です。学生が本を読まなくなったかというより、いろいろな読み方が増えました。纸で読む以外の読み方がたくさんできたので、纸の本を中心とする本屋さんを取り巻く状况は厳しくなっています。それは学生が読书をしなくなったかどうかとは関係ありません。街に一つも本屋さんがないという地域も生まれている状况の中で、大学の中にこれだけの本屋さんを维持するというのは、非常に难しくなっています。
それに、専門書を扱う、しかも、北海道大学の研究をしている、その研究の専門書を扱えるのは、本当は北大生协しかないはずなんだけれども、維持が大変で。維持すると赤字になって他のサービスが悪くなってしまう、という状態をどういうふうに解決していくかが非常に難しい問題です。やめることは簡単なんだけれども、すぐにやめるとなった時には、生協への信頼もなくなってしまう可能性もあるし、だけど、他に守らなければいけないものもあるし、ということで、非常に悩みどころです。(齋藤さん)
生协の运営におけるやりがいを教えてください。
协同组合というのは、结局最终的に人とどう関わっていくか、どれだけ関わってくれる人を増やしていくかということを、ずっと考えているなと思っています。人と人とが协力し合える环境をどれだけつくれるかが大事で、それを大学生协という场で実现していきたいと考えています。
生协は、组合员の皆さんに协力をお愿いする立场です。けれど、それは强みにも変えられると思っていて、组合员の方と协力して店舗をつくっていける。无人営业の実现は、そのよい例だと思います。
学生や教职员の方が生协というプラットフォームを通じてコミュニティをつくり、人が人のために协力していく环境を、少しでもつくりたい。そうした思いが、今のやりがいにつながっています。(斋藤さん)

斋藤さんから私たち北大生に伝えたいことはありますか?
生协とかあまり関係ないんですけど、たくさん友达を作ってほしいなと思います。せっかく大学に来れる贵重な4年间とか6年间なので、たくさん大学に来る理由を见つけてほしいなと思っています。卒业したら胜手に大学には来れないですから。(斋藤さん)
最后に、生协の3年后の展望を教えてください。
现実的に考えられる展望として、1年生の时から卒业までちゃんと支え続けられるような状态にしたいと思います。新入生向けの対応は体制も构筑でき始めているんだけれども、卒业、院进などのターニングポイントが他にもいくつかある中で、そこの支援をしていきたいなと思います。また、経済的に本当に困っている学生に対して、いろいろなところと协力をして支援できないか、模索しています。(斋藤さん)

入学してから当たり前のように利用してきた生协。しかし今回お话を伺って、その当たり前の里侧には、学生や教职员の生活を支えるための多くの工夫や判断があることを知りました。身近だからこそ见过ごしていた生协の姿を、これからは少し违った目で见てみたいと思います。
この记事は、山田智哉(総合理系1年)、永见みずほ(教育学部1年)、细田総司(法学部1年)、大坂亮介(総合理系1年)、大坪萌々叶(工学部1年)が、主题别科目「北海道大学の”今”を知る」の履修を通して制作した成果です。