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#235 豊富な食事メニューが雏の成长につながる!岛のフクロウを追いかける僕の离岛ライフ

动物が生きるために必要なことは何でしょうか。全ての动物は「食べる」ことで生きるための栄养を摂取しています。特に、生まれて间もない时期は「食べる」ことの重要性が高く、大人に向かって身体を成长させるためのエネルギーが必要です。

摂取できるエネルギー量は食べる材料によって変わります。それでは同じ动物でも食べる材料が异なると子の成长速度は変わるのでしょうか。

私の研究では小型フクロウ類のリュウキュウコノハズクを対象にして、餌となる昆虫などの動物種の豊富さの違いが雏の成長にどのような影響を与えるのかを調べています。

【池上隆之?理学院修士课程1年】

私と野鸟と岛

私が野鸟に兴味を持ったのは小学生の顷。父亲に登山や川游びに连れて行ってもらったのがきっかけで自然や生き物が好きになりました。特に野鸟が好きになり、双眼镜を覗いて大きく见えるのが楽しかったのを覚えています。一人で近所の公园や山へ双眼镜片手に鸟を探しに行く毎日。次第に鸟が何を食べているのかに兴味を持ちました。

大学に入ると行动范囲が広がり、地元だけでなく全国各地に鸟を探しに行くようになります。そこで访れた冲縄や奄美、小笠原诸岛が有する独特な生态系に魅力を感じました。これが大きなきっかけとなり、岛に生息する鸟の研究に憧れて、精力的に岛屿(とうしょ)性鸟类の调査研究をしている研究室に入りました。

(奄美大岛で野鸟撮影に热中する私)
大学は北海道、生活は冲縄

そういう経纬で始まった大学院での研究生活。北海道大学の学生証を持ってやってきたのは冲縄県南大东岛。冲縄本岛から东に360办尘の场所にある絶海の孤岛です。大学から3000办尘も离れており、最短でも飞行机で5时间ほどかかります。

私の研究舞台で、3月から8月までおよそ半年を島で生活しながら調査を行ないます。この間に札幌に戻ることは基本的にありません。調査をしながら、島での暮らしも堪能することができる。誰もが一度は憧れる沖縄での离岛ライフが始まりました。

研究の舞台、冲縄県南大东岛
研究の舞台、冲縄県南大东岛
岛の鳥を研究する

日本の国土は南北に弓状に细长く、周りを海に囲まれた岛国であり、世界的にも生息する生物の固有性が高いことが知られています。特に、冲縄や奄美、小笠原の岛々は固有种の宝库として知られており、色鲜やかで南国を感じる生き物が生息しています。

固有性の高い环境で调査する私はリュウキュウコノハズクの研究をしています。リュウキュウコノハズクは日本国内で主に南西诸岛に生息しているフクロウの仲间で、生物多様性のレベルが异なる様々な岛に生息しています。フクロウの中では非常に小型で、大人の握り拳2个分ぐらいの大きさしかありません。私が所属する研究室では、このフクロウの繁殖状况を把握するために、冲縄の岛々で定期调査を継続して実施しています。

リュウキュウコノハズクの成鸟(冲縄県南大东岛にて撮影)
岛の生物多様性と雏の成長

これまでのリュウキュウコノハズクに関する先行研究から、南大東島に生息するリュウキュウコノハズクは他の岛の個体と比べて体サイズが小さいことがわかっており、成長様式も他の島と異なる可能性があります。また、リュウキュウコノハズクの親鳥が雛に与える餌を島ごとに調査した研究事例も数例ありました。そこで、私は餌として与えられる動物種の違いが雏の成長に影響を与えていると考え、その影響の大きさは岛の生物多様性のレベルによって変化するのではないかと仮説を立てています。もしかしたら、どの餌をよく食べたか、どこの岛の出身かによって雏の成長速度が変わっているかもしれません。

ある生物が利用可能な餌生物の豊富さはその地域の生物多様性の高さに影響されます。私の研究では、生物多様性のレベルが異なる2つの島に生息するリュウキュウコノハズクを対象に、親鳥が雛に与えた餌をビデオカメラで撮影し、食べている餌生物を記録しています。また、樹洞で生まれた雏の各部位を計測して雏の成長を定量的に記録しています。同じ島で生まれ育った雛でも食べている餌生物の違いによって雏の成長にどれほど変化が生じるのか、その変化量は生物多様性のレベルが異なる2つの島でどれほど違うのかを調べています。

リュウキュウコノハズクの雛(雏の形態計測は保全を目的に含む学術調査の一環で実施しております)
私の研究と岛屿生物学

岛屿生物学、岛に生息する生物に関する生物地理学。岛は『进化の実験场』と称されるように、生物が环境に适応していく术や进化の途中経过を日顷の観察を通じて可视化することができる场所です。研究では生物进化の糸口を明らかにすることができるかもしれません。

私は雏の成長にプラスの効果をもたらす餌生物やその環境条件を推定してみたいと思っています。これはリュウキュウコノハズクを保全保護する上でも重要な情報の1つとなりえます。また、同じ種内で海に囲まれて隔離された島ごとに固有の成長サイクルを持ちうることは進化や種分化の要因を紐解くきっかけになると期待しています。

生物の进化が起こる「岛」

岛のフクロウを追いかけた先には、島という環境で進化した独自の生態があった。

私の岛暮らしはまだまだ続きそうだ。

島で暮らす私も岛の豊富な食事メニューを堪能している

 

参考文献:

  • Takagi M, Akatani K.(2011)The diet of Ryukyu Scops Owl Otus elegans interpositus owlets on Minnami-daito island. Ornithol Sci, 10:151-156.
  • Toyama M, Saitoh T.(2011) Food-niche Differences Between Two Syntopic Scops-Owls on Okinawa Island, Japan. J Raptor Res, 45(1):79-87.
  • 水田拓?髙木昌興(2018) 岛の鳥類学. 海游舎. 東京.
  • 江口和洋?髙木昌興(2018) 鳥類の生活史と環境適応. 北海道大学出版会. 北海道.
  • 川上和人(2016) そもそも島に進化あり. 技術評論社. 東京.

この记事は、池上隆之さん(理学院修士1年)が、大学院共通授业科目「大学院生のためのセルフプロモーションⅠ」の履修を通して制作した作品です。

池上隆之さんの所属研究室はこちら

?北海道大学大学院 理学院 自然史科学専攻 多様性生物学講座Ⅲ

?野外鸟类学研究室(髙木昌兴教授)

?研究室

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2025.10.02

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