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#227 Be Eccentric. 北大生よ、変态になれ(2)~ニッチの道に光あり~

前編では、大久保直登さん(薬学研究院 医療薬学部門 講師)にウシの歯を移植材とした骨の再生研究について伺いました。後編では大久保さん自身について深堀りします。はっと驚く発見があるかも?!

【酒井花/総合文系1年 ? 芹川遥斗/総合理系1年 ? 大関彩水文学部1年】

(前编に引き続き身振り手振りを交えて元気よく语る大久保さん)
どうして歯科に进もうと决めたんですか?

小学校の卒业文集に「将来なりたい职业は歯医者」って书いてたんです。多分、子供の时の友达のお父さんが歯医者さんで、それに憧れたような淡い记忆があります。

あと、「手術をしてみたい」っていう思いもあったんです。医者はMD、メディカルドクターって略される一方で、歯科医師ってDDSって略されるんです。Doctor of Dental Surgeryなんですよね。Surgeryつまり「外科医」という名前が既についてるんですよ。歯科医師の略語には。歯科ではどの科に行っても歯を削るオペをしなきゃいけない。「口腔外科って面白そうじゃん」って思った覚えがあります。そして、やっぱり歯科を志して正解だったと思っていて。

「歯科を志して正解だった」というのは、どういうことでしょうか?

実は、学生の时から歯の移植材は絶対将来バズるに违いない、だからライフワークにしたいと思っていたんですよね。

村田胜先生という方が、廃弃される歯を移植材に使えないかということを考え出したんです。歯をリサイクルできるっていうだけでもすごいし、私はもともと亲知らずを抜く専门の口腔外科医になりたいと考えていたので、なおさらめちゃめちゃ面白いじゃんって思ったのを今でも覚えています。

(大学院卒业后の大久保さん(二列目中央)と村田胜先生(二列目左端))〈写真提供:大久保直登さん〉
恩师の村田先生との出会いが、大久保さんの今につながっているんですね。今更ですが、大久保先生はなぜ薬学部で歯科の研究をされているんでしょうか?

歯学部では、临床系の讲座で基础研究を行っているところは少なく、ほとんどが治疗に専念しています。私はもともと「ニッチ狙い」を好む性格で、昔からみんながやっていることと同じことをするのはつまらないと感じてしまう厄介な癖があります。それに、歯科医师免许を取得してから治疗に専念する道では、凡人の自分が头一つ抜け出すのは难しいと感じました。そこで、学生の时から歯の移植に関心があったこともあり、歯科で新しい治疗法を考案し、临床応用を目指せる研究者になりたいと思ったんです。

ただ、歯学部の特に临床系の讲座には研究できるスペースがなかなか无いんです。そういうわけで、薬学部にうまく入り込みました(笑)。私は、歯学部出身者で薬学部の正教员のポストを取った稀有な教员と言われていますね。変态路线をひた走っているのは间违いないです。

(力説する大久保さん)

薬学部の研究は非常に活発で、私が所属している讲座には、教授が医师、私が歯科医师、助教が薬剤师、技术补助には獣医师がいます。また、保健学科の临床検査技师とも交流があり、さまざまな医疗系分野の専门家が集まる环境です。この讲座自体が、医疗业界の异分野融合の场となっており、毎日新しい知识や刺激を受けています。さらに、北大はほぼすべての学部が揃っている巨大な异分野融合の大学であり、外に目を向ければ、さまざまな学部の先生と连携できる可能性に満ちています。

歯科以外の分野からも刺激を受けられる环境なんですね。

今では异分野融合が推进される世の中になってきていますが、私は自分を「変态」だと感じています。别な言叶を使えば、「独自の视点で动き、周囲に理解されにくい存在」ということですね。最近の异分野融合研究が进む中で、私は20年以上前の歯学部卒业时から、いち早く异分野融合を目指してきたな、と改めて感じています。

移植材として人間の歯ではなくウシの歯が使えるだろうと私が提案?開発したのも、獣医歯科を専門にされている札幌で開業されている獣医師の先生や、北海道大学獣医学部の市居修先生(現?解剖学教室 教授)や須永隆文先生(現?獣医外科学教室 助教)と交流を持つ幸運な機会に恵まれたからなんですよね。

(ウシ歯由来移植材のイヌへの活用を説明する大久保さん)

我々のウシの歯の移植材は、ヒトより先にイヌなどの动物を対象として獣医歯科の方に使ってもらい始めました。ヒトだと、自分の歯を使う自家移植しかできないという厳しい规制があるので、効果が高くとも他人の歯を使用することはできないからです。イヌを対象とした獣医医疗でも、はじめは同じように自家移植で开始しました。その后、动物実験での安全性や効果の确认なども踏まえて、北海道大学獣医学部の伦理委员会の承认を受けることで、饲い主さんの了承のもと、他のイヌの歯を使うようになりました。

意外にも獣医歯科はニッチな分野なんです。人间を対象とした医疗の场合、医学部と歯学部に分かれて専门的に学びますが、獣医学には専用の「歯学部」がありません。獣医师で歯科治疗を専门にする人は少ないんです。つまり、獣医ってヒトの歯科でお手伝いできることがあって、交流しやすい分野だったんです。

私は株式会社顿别痴颈苍别という北大発の学内ベンチャーを起こしていて、まず獣医分野から移植材の承认を取ろうといろいろ顽张っているところです。人间でも移植材の実用化を目指していますが、すでに実绩のある獣医でまず、できるだけ早く临床现场に移植材をお届けできたら、今まで治らなかった伤が治るかもしれない。それを目指して开発を続けています。

大久保さんがそこまで「ニッチ狙い」にこだわる理由はなんでしょうか…?

ニッチな分野、つまりあまり注目されていない分野は、见方を変えれば竞争率が低い分野です。しかし、竞争率が低い理由が「つまらないから」とは限りません。ニーズが少ない、またはまだ広く知られていないために、手を出す人が少ない分野も多く存在します。

医疗分野で言えば、全身の治疗には注目が集まりやすい一方、歯科は命に直接関わらないと见られがちで、比较的ニッチな领域です。しかし、例えば口の中の皮がむけてもすぐに治るように、歯科领域の组织は再生力が非常に高いです。この分野に注目し、役立つものを掘り起こせば、意外な成果が得られる可能性があります。

「ファーストペンギン」という言叶があります。最初にリスクを取って海に飞び込むペンギンのように、ニッチな分野に挑戦することで、大きな成果が得られることもあります。

大久保さんにはファーストペンギンとしてのリスクもあったんでしょうか…。研究者としてどのようなピンチがありましたか?

歯を使った移植技术の开発事业は、すぐにビジネスにつながるものではなく、大学教员のようにじっくりと研究开発を进められる环境だからこそ可能です。しかし、一般的な研究业绩を积み重ねる道とは异なり、私が取り组んでいる「変わった」研究は、教员として安定した职を得るのが难しかったですね。特许化を目指す过程では、一定期间论文が书けず、大学教员の评価基準である论文数を満たせないという厳しい状况にも直面しました。

10年以上前にこの活动を始めた顷は、今のように大学がベンチャーを推进する时代ではなく、产学连携への理解も少なかったため、教员ポストを失うリスクもありました。とはいえ、北大で研究を続けることは、社会的な信用においても重要で、何度かポストを失いかけた経験は大きなピンチだったかもしれません。

(インタビューをした部屋は実験室でもあります。歯医者さんが使う道具も置かれていました)
ニッチ狙いならではの苦労もあるんですね…。続いて、先生にとって研究とは何かお闻きしてもいいですか?

研究は私にとって、人助けの方法を探るための手段だと考えています。実际に「人助け」を実践できるのは、研究ではなく临床の场です。だからこそ、私の研究のアイデアはすべて临床から来ているのかもしれません。现场で求められる改善が必要であるというニーズに基づいて、その解决策を考えることが结果的に研究アイデアにつながっています。现场でまだ解决されていない问题を解决することで、直接的に人助けができると信じています。

人助けのヒントを临床の现场から得ているんですね。では、最后に大久保さんから大学生へ向けたアドバイスをいただけますか?

ライバルが多い分野では竞争が激しく、たとえ优秀であっても独自性を持つのは难しいことがあります。そこで、ニッチな分野を狙い、自分の専门性を少し违った形で活かすことが、结果的に自分を辉かせる道になると考えています。

重要なのは、全く畑违いのことを始めるのではなく、自分のバックボーンを活かしつつ、まだ谁も手をつけていないニッチな分野に挑戦することです。さらに、异分野融合をうまく活用すれば、オリジナリティの高い新しい道が开けやすいと思います。

 (学生へのメッセージを语る)

私は若い人には、普通とは违う「変态的」な视点で挑戦してほしいと思っています。例えば、学生时代に起业することもその一つです。弱点を补い合える异分野の仲间と一绪に新しいことに挑戦する経験は、若いうちにぜひ経験すべきです。异なる専门知识を持つ仲间と一绪に挑戦することで、一人では生み出せないイノベーションが生まれます。

结果がすぐに出なくても、その経験を通して、将来に役立つスキルや目标が明确になります。そうすると、スキル习得のモチベーションも高まるでしょう。社会に出ると、异分野の人との交流や新しい技术を学ぶ时间が减ってしまいます。だからこそ、学生时代にこうした挑戦をしておくことが将来につながるのです。周りが学生生活をエンジョイしている中で、変态と思われても(笑)、その挑戦が未来に大きな価値をもたらすと信じています。

(大久保さんのお话を闻く取材班一同)
将来の选択肢を学生のうちから広げておくのが大事、ということですね。

今の时代、ベンチャー公司の台头からもわかるように、これまで谁もやっていなかった仕事がライフワークにつながる可能性は大いにあります。普通の授业だけが将来に役立つわけではなく、さまざまな可能性に目を向けることで、选択肢が広がります。

私がよく例に挙げるのはスティーブ?ジョブズです。彼は优れた人材を集め、提案を出すことに専念し、自分ができなくても他の人にやらせるという発想を持っていました。この视点の违いで、物事の形が大きく変わるのです。専门性がなくても、発想力と仲间を巻き込むコミュニケーション能力があれば、十分にリーダーシップを発挥できます。勉强よりも、こうした技术を大学时代に磨くことも一つの手です。言语がわからない国に飞び出して友达を100人作る、そんな経験も大きな力になるでしょう(笑)。

この大学には受験戦争を胜ち抜いた优秀な学生が集まっています。异分野の垣根を越えて协力することで、成功率はさらに高まるでしょう。今の时代のニーズに合ったスピリッツを持つ人が増えてほしいと、私は强く愿っています。


小さな歯に詰まった大きな可能性、大久保さんのニッチへのあくなき探究心、お伝えできたでしょうか? この記事が読者の皆さんの熱意の糧になれば嬉しいです。

Be eccentric.次の変態はあなたかもしれません!!

(取材班と大久保さん)

 

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2024.09.18

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