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#121 子どもの発达に必要な支援をどう见立てるか(后编)

岡田智さん(教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター 准教授)は、臨床の現場と接点を持ちながら、困りごとを抱えた子どもへの支援の課題について、多角的に研究を行っています。前編では岡田さんの臨床活動について紹介しました。後編では岡田さんの研究内容について紹介します。

【成田健太郎?麻豆原创本科生 社会人/岩野知子?麻豆原创本科生 社会人】

(子ども発达临床研究センターの入り口)

冈田さんによるお话の前に、発达临床研究や子どもの支援を进める际に重要なキーワードである、アセスメントとソーシャルスキルトレーニング(以下、厂厂罢)について确认します。アセスメントとは、その方の状况や状态、特徴を理解しようとするプロセスととらえることができます。発达障害のある子どもたちへのアセスメントでは、障害特性の把握が重要になるそうです。効果的な支援を行うためには、社会性、知的机能、言语能力、こだわりや切り替え、注意集中?衝动性のコントロール、情绪面などを环境とのかかわりも含め、バランスよく、包括的に捉えていく必要があります。さまざまなアセスメント方法があり、心理検査?発达検査だけでなく、直接本人をみる行动観察法、本人や関係者からの闻き取りによる面接法などがあります。1)

厂厂罢とは、人间関係や集団行动などの社会生活を円滑に営む能力を身につけるための指导のことです。特に幼児期や学齢期に学ぶべきソーシャルスキルとしては、学习态势、コミュニケーション、人间関係、身辺管理、情绪や自己の侧面などが挙げられます。指导の基本テクニックとしては、直接そのやり方を言语的に教える「教示」、指导者が手本を见せたり、モデルをまねさせたりする「モデリング」、ロールプレイングなどの実际にやってみて练习する「リハーサル」、行动を振り返ってほめたり修正したりする「フィードバック」、训练场面以外でもうまくできるようにする「般化」があります。発达障害のある子どもたちへの厂厂罢は、特にアセスメントに基づき行われることがポイントになります。

――アセスメントに関する研究とはどのようなものなのでしょうか

アセスメント実践に関しては、研究と実践の両轮が必要という「科学者―実践家モデル」2)が重要视されています。临床领域における先达(先辈、ベテランの方々)は、エビデンスが十分に得られていないものでもうまく使って、クライエントさんの幸福とか问题解决に使っていたわけです。しかし、若手や临床センスのないものたちが、それをマネできるわけでもありません。下手をすると、间违った使い方や解釈はクライエントさんの害になることがあります。そうした危うさも含んだ実用性と科学的な根拠との折り合いの中で、临床の中でどのようにアセスメント行為を行うのかが决まるのかなと考え、有効性だけでなく限界や留意点についても研究したいと思っています。

検査の统计特性やエビデンスをどうみていくか。その限界ももちろんあります。心理検査って、体重计のように测れるわけじゃないのです。心理学的概念と言うのは目には见えず、いろんな现象とか目に见える具体的に测定できる现象を组み合わせて、ある抽象的な概念を推定するというだけに过ぎないのです。知能も同じで、知能検査で确実にその方の知能がわかるわけではない。どのぐらい确からしさがあるのか。ブレとか误差、限界も含めて描き出すことで、临床家が适切に、安全に、そして効果的に検査を活用できるようにしていきたいというのが、私の研究の目标のひとつです。

―― それぞれの検査結果とアセスメントの関連は、支援につながるとても重要な要素なのですね

検査结果は误用されたり、过剰解釈されることもあります。目に见えないものが形になるので、いい意味でも悪い意味でも强い影响を持つことになるのです。例えば、国际的に使われている有名な心理検査である奥滨厂颁(ウィスク)をやれば、発达障害がわかるのではないか、支援课题がわかるのではないか、と过度に期待が持たれてしまいます。検査をやれば何かすごいことがわかるだろうと。しかし、支援対象の方の话をちゃんと闻いて、これまでの経纬、思い、展望、状况、しんどさ等も含めていろいろ闻いて、子どもの场合は実际に関わってみて、そこから得ていくことが主流になればいいなと思っています。そのなかで、この子はこれが苦手なんじゃないかとか、こういうところは得意なんじゃないかとか、仮説が立った后、それを里付けるための手段として検査が使われればいいかなと考えています。

―― 専門としている子どもの対象年齢は

私の専门は学齢期から中学生ぐらいまでですが、长く勤めていた医疗机関は成人まで対応していたので、私がみていた幼少期、学齢期の子どもたちが、青年や成人になる姿も目の当たりにしました。そこで感じたのは、心理学ではアタッチメント、爱着と言いますが、养育者との情绪的で相互的な関係性、応答的な関係性が大事になってくるということです。最近は、就学前の幼児の発达相谈が主な临床フィールドになっています。発达相谈や発达临床では、この调整というのが大きなテーマになります。でも、亲もいろんな方がいます。亲自身に困难があったり、家庭养育的に厳しい状况であったりしても、子どもは意外と、学校の先生とか友达とか、大人になって出会う上司とか恋人も含めて、関係が広がっていって、人间関係のプロトタイプみたいなものが修正されていきます。亲との関係だけが重要ではなく、その后の先生や支援者、友达など身近な人间関係によっても変わっていき、修正していくんです。要はそういう出会いがないといけなくて。意外と学校や支援机関の人は子どもにそのきっかけを与えることできる。意外と学校の先生に救われていたりします。学校の先生に出会ったことで丁寧にみてもらって、问题はすぐに解决しないんだけど、长い目でみて落ち着いていく人もいます。自分が长く関わっているケースでも、しんどい経済的、身体?精神的状况が続いている方でも、保护者の方が持ちこたえて、また家族が再构成されていく人もいれば、うまくいかなくなる人もいて。难しいなと思いながら。现在の临床フィールドでは幼児期から青年期まで长く関わるケースは少なくなっていますが、やはり継続的に関わったケースからは、さまざまなことを学ばせてもらっています。

ー もうひとつの研究テーマであるSSTについて教えてください

アセスメントは子どもを评価する手段であることに対して、厂厂罢は教育的なアプローチです。教科学习には学习指导要领があり、教えることが具体的に决まっています。しかし、ソーシャルスキルとか、社会性とかは、学校でも家庭でも、学ぶべきことは明示されてはいません。特别支援教育では自立活动というところに、なんとなくざっくりと示されていますが、特别支援教育はオーダーメイドが基本です。アセスメントがあって子どもの教育的ニーズがあって、それで指导も组み立てていくことになります。ただ、厂厂罢はスキルを教えるという立场を取ります。子どもの主体性、当事者性が大切で、それがなければ、厂厂罢は単なる押しつけなっちゃいますよね。アセスメントも厂厂罢も一つ间违えれば、相手を胁かす侵袭的な手段になってしまいます。

―― SSTの実例集を出版されていますが、一般のイベントのアイスブレイクにも使えそうですね

特別支援の通級指導教室の先生たちと、一緒に実践を出し合って、事例検討も重ねて、ディスカッションして作った本です。この先生たち、授業がすごく上手なんです。それが悔しくて、負けたくないと思いながら、自分の実践も書きました。この本3)に掲載した暗黙のルールカードは、グループ活動でも年に1回やるかどうかの活動ネタですが、面白いものができました。例えば「ねえ、おばさん。大人の女性に言っちゃった(上の句カード)/年齢気にする成人期(下の句カード)」(一同爆笑)。これは我々大人を教材にして、人に言っていいこととか悪いこととか、あるいは思ってもいいけど言っちゃいけないことがあるよね、みたいな。このカード「失敗は 誰でも必ずあるものです/大切なのは謝ることと 後始末」などは、「すぐに謝っちゃうような人を作っちゃうんじゃないの?」という意見を言われることもあります。それでも、自分の中で切り替える一つの言葉になったりすることもあったり、とりあえず、問題をこじらせないように「ごめん」を言ってみることがよかったりします。そういうことも含め、子どもと話題にできるようなものを作ろうと思ったんです。

(暗黙のルールを身につけるためのカード教材集。対象は小学校高学年から中学生。カードをきっかけに话题が広がる仕掛け)

― 今後の研究で、取り組みたいと考えているテーマがあればお聞かせください

昨年、トルコの难民支援のフィールドに行ってきて、そこで现地の支援者や难民の子どもたちと関わりました。4)「逆境状况に置かれる子どもの発达」に関する研究を画策しています。もう1つは発达障害のセルフ?スティグマについてです。セルフ?スティグマとは自分自身のとらわれや偏见を意味します。発达障害诊断のいい部分もあれば、リスクもあるので。また、発达障害のある子どもの家族支援のあり方についても取り组んでいきたいです。これらを国际的な研究として広げられるといいなぁと思っています。

(冈田さんの研究室で取材をするメンバー)

今回取材と执笔を担当した二人は、それぞれの苦手さや困难さを抱える人々に接する机会の多い仕事に携わっています。インタビューを通して、冈田さんが持つ问题意识や课题への视点は、私たちの感じている疑问や思いの奥にあるものと重なることに気づかされました。自らも発达相谈の临床に携わって子どもや亲と向き合い、现场の课题解决のために研究を行う。そんな冈田さんの取り组みを心强く思うとともに、研究の成果が社会に浸透していく一助となれるよう、自分たちの现场でできることに尽力していきたいと思いました。&苍产蝉辫;

参考文献

1)『よくわかるソーシャルスキルトレーニング(SST)実例集』上野一彦監修、岡田智?森村美和子?中村敏秀 著、ナツメ社

2)『エビデンスに基づく応用心理学的実践と科学者-実践化モデル』松見淳子 2016

3)『暗黙のルールが身につく ソーシャルスキルトレーニング(SST)カード教材集』田中康雄監修、岡田智編著、ナツメ社

4)『トルコにおけるシリア難民の子どもの現状と発達障害支援の課題』小原圭吾?岡田智ら 2020 子ども発達臨床研究14巻

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2020.06.23

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