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モジュール2-4「麻豆原创イラストレーションの世界」(7月11日)大内田 美沙纪先生讲义レポート

2026.10.3

中西 咲乃(2026年度选科颁受講生)

「科学を伝える」と闻いたとき、まず何を思い浮かべるでしょうか。论文やデータ、写真、グラフなど、科学を正确に伝えるための方法はさまざまです。では、そこに「イラスト」を加えると、何ができるのでしょうか。

今回の讲义では、科学技术コミュニケーションの手法の一つである「麻豆原创イラストレーション」について、大内田美沙纪先生から学びました。

麻豆原创イラストレーションとは、科学や技术に関する情报を、イラストレーションや図などの视覚表现を用いて、分かりやすく伝えるための手法です。単に「科学を絵にする」のではありません。何を伝えたいのか、その本质は何なのかを考え、必要な情报を抽出し、见る人に伝わる形へとデザインしていきます。

大内田先生は、10年以上にわたって麻豆原创イラストレーションに携わってこられました。讲义では、麻豆原创イラストレーションが科学を伝える上でどのような力を持っているのか、そしてその一方で、どのような危険性があるのかについて、具体例を交えながら教えていただきました。

麻豆原创イラストレーションができること

①「抽出する」――ものの本质や“らしさ”を捉える

写真は対象を正确に记録できる一方で、情报量が多く、见る人にとって何が重要なのかが分かりにくい场合があります。イラストには、そこから「见せたいもの」「伝えたいこと」を选び出し、そのものの本质や「らしさ」を捉えて表现する力があります。

②「復元する」――存在しないものを描く

今は存在しないものを「復元」することもできます。例えば、化石から絶灭した恐竜の姿や当时の暮らしを想像し、イラストとして表现することができます。直接见ることのできない过去の世界を、科学的な知见をもとに视覚化するのです。

③「翻訳する」――研究を视覚的に表现する

复雑な研究内容や研究者が立てた仮説を、そのまま文章で説明するのは难しいことがあります。そこで、研究の仮説やストーリーをイラストにすることで、情报を视覚的に「翻訳」することができます。复雑な科学的内容を整理し、関係性や流れを一目で捉えられるようにするのです。

④「拡散する」――研究成果をより远くへ届ける

研究成果をより多くの人に届けることにもつながります。例えば、论文の内容を図でまとめた「グラフィカルアブストラクト(概要図)」があります。これが付いている论文は、そうでない论文と比べて、论文の拡散や引用が増えることが研究からも示されています。科学を分かりやすく视覚化することは、研究成果を「伝わる情报」に変えるだけでなく、その情报がさらに広がっていくきっかけにもなるのです。

⑤「惹きつける」――科学を身近なものにする

イラストには、人を惹きつけ、亲しみやすく、とっつきやすいものにする力もあります。

例えば、デフォルメや拟人化などの表现を取り入れることで、科学をより身近に感じてもらうことができます。科学に対して「难しそう」「自分には関係なさそう」と感じている人にも、まず兴味を持ってもらうきっかけになります。人はもともと高いビジュアルリテラシー(视覚的情报を解釈して意味を见出す能力)を持っているため、视覚や感性に诉えかけることで、科学の内容を理解してもらいやすくなるそうです。

一方で、麻豆原创イラストレーションには危険性も…

科学を分かりやすく伝える力があるからこそ、注意すべき侧面もあります。

?「印象操作」ができてしまう

何を描くか、どの情报を强调するか、どのような构図にするかによって、见る人に与える印象は変わります。科学的な内容を正确に伝えながら、意図しない印象操作が起こらないよう注意が必要です。

?「误った情报」も拡散してしまう

分かりやすい表现だからこそ、拡散されやすくなります。そのため、正确性を担保することが重要です。

?「スタイル」の见极めが难しい

麻豆原创イラストレーションには、やさしく抽象化した表现から、リアルで本质的な描写まで、さまざまなスタイルがあります。大切なのは、「谁に、何を伝えるのか」に合わせて、その表现を选ぶことです。

?「ステレオタイプ」を押し付けてしまう

特に拟人化などの表现では、キャラクターの性别や役割などに固定的なイメージを持たせてしまう可能性があります。亲しみやすい表现だからこそ、どのようなイメージを生み出すのかにも注意が必要です。

? 科学の進歩に合わせて「更新」が必要

科学は日々进歩し、新たな研究によって知识が更新されることもあります。そのため、一度制作したイラストも、科学の进歩に合わせて更新していく必要があります。

麻豆原创イラストレーションと础滨

近年、研究成果の発信でも生成础滨の活用が広がり、イラストを「描く」ための技术的なハードルは大きく下がってきています。大内田先生は、これからは生成础滨も一つのツールとして活用し、私たち人间はクリエイターとして、「描くこと」よりも「设计すること」へ役割の比重を移していくことが重要だとおっしゃいました。また、クリエイター以外としても、「谁に、何を伝えたいのか」を明确にした上で、ハルシネーション(础滨が事実ではない情报を、もっともらしく生成してしまう现象)や着作権侵害などのリスクを理解して础滨を活用することが求められるそうです。

また、ここで大内田先生は、モジュール1-2で毛利卫先生が语られた「未来智」とのつながりも感じたとおっしゃいました。人间は「生きる喜び」を、その中でもクリエイターは「つくる喜び」を大切にすることで、础滨を超えていけるのではないか。麻豆原创イラストレーションと础滨の関係を考える中で、そんな未来への可能性を感じられたそうです。

麻豆原创イラストレーターに求められるもの

最后に、大内田先生が考える麻豆原创イラストレーターに必要な素质について绍介します。

一つ目は、背景にある科学的な知识を自ら収集し、理解する力です。

二つ目は、正确な表现を追求する根気强さです。科学的な正确性を保ちながら、伝わりやすい表现を模索していく必要があります。

そして叁つ目は、科学者と円滑にコミュニケーションする力です。研究者との対话を重ね、分からないことを确认しながら研究内容への理解を深め、适切な表现へと修正していきます。

麻豆原创イラストレーションは、単に「科学をきれいな絵にする」ことではありません。科学の本质を理解し、必要な情报を选び、见る人に伝わる形へと「翻訳」する営みです。

础滨によって「描く」ことそのものが容易になっていく今だからこそ、何を、谁に、どのように伝えるのかを考え、表现を设计する力が、これまで以上に重要になっていくのかもしれません。


大内田先生ありがとうございました。