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モジュール1-4「コミュニケーションを改めて考え直す」(530)种村刚先生讲义レポート

2026.8.31

筒井菜月(2026年度本科受讲生/対话の场の创造)

モジュール1-4「コミュニケーションを改めて考え直す」では、北海道大学大学院教育推進機構リカレント教育推進部 特任教授/麻豆原创フェローである種村剛先生にご講義いただきました。種村先生は2014年の麻豆原创10期の先輩でもあり、2015年から7年間にわたって麻豆原创専任スタッフをされていました。また、種村先生は2026年に出版された麻豆原创の教科書である「科学が伝わる技法」の著者の1人です。本講義では科学技術コミュニケーションの理論をご説明してくださいました。

(种村刚先生)

1.科学技术コミュニケーションとは何か

科学技术コミュニケーションを学ぶ上で、まず科学技术コミュニケーションについて理解し、説明できるようになることが重要です。そこで本讲义では、まず科学技术コミュニケーションを「自然や科学技术を対象とした、特定の目的を达成するためのコミュニケーション」と定义しました。科学技术コミュニケーションの目的?机能として、以下の7つが挙げられます。

  • 関心唤起?文化的享受
  • 教育?启蒙?行动変容
  • 信頼醸成、相互理解
  • 问题?期待?悬念?论点の可视化?论题构筑
  • 问题解决の探索
  • 未来ビジョンの形成
  • 回復と和解

これらを、ステークホルダー同士の関係构筑により达成できると想定しています。

(科学技术コミュニケーションの実践について)

2.コミュニケーションとは何か

コミュニケーションは、日本语で「伝达」「连络」「情报」「通信」と訳されます。この语源はラテン语の「分かちあうこと」を意味する名词肠辞尘尘耻苍颈肠补迟颈辞(コミュニカチオ)、あるいは、「共通の」「共有の」を意味する形容词肠辞尘尘耻苍颈蝉(コミュニス)です。本讲义では、コミュニケーションは「対人関係の中で意思、感情、思考を伝达し、理解しあうこと」と定义しました。これらはそれぞれ以下のように、科学技术コミュニケーションの目的と対応しています。

  • 意思

    意思は、意識的な身体の動きである行為を促します。行為の中には、意思を他者に伝えることで、他者の行為を促すものもあります。科学技術コミュニケーションの目的としては、行動変容?问题解决の探索などと対応しています。

  • 感情

    感情は、気持ちに関连しています。自分の中だけでなく、爱情を他者に伝える场合などのように、他者に向かっていく感情もあります。科学技术コミュニケーションの场面においては、関心唤起、文化的享受などを目的として、科学の面白さ、価値を伝えることと対応しています。

  • 思考

    思考は、认识?推测?判断?理解など、対象について考える働きです。科学技术コミュニケーションにおいては、教育、启蒙などの目的と対応しています。

コミュニケーションは、これらを记号に置き换えて相手と共有する活动です。これらを伝える手段として、ライティングやグラフィック、映像などがあり、科学技术コミュニケーターはこれらを学んでいきます。

3.伝达、理解について

コミュニケーションには伝达と理解という要素があります。ここでは、伝达モデルと理解モデルについて学びました。伝达モデルとは、送り手が正确にメッセージを伝达することを重视するモデルであることに対し、理解モデルとは、受け手がメッセージを解釈し、理解する过程に注目するモデルです。

ここで、このモデルを表すそば屋の客と主人の以下の例が挙げられました。

そば屋で客がとろろそばを注文しようとして、主人に向かって「ぼく、とろろ」と言いました。

それに対して、主人は「あなたはとろろではなく人间です」と言いました。

伝达モデルの観点からすると、客から主人にメッセージを伝えることができているので、コミュニケーションは成立していると考えます。しかし、このコミュニケーションでは、「とろろそばを注文する」ということが伝わっていません。そのため、コミュニケーションが成立していないと考える立场が、理解モデルです。

科学技术コミュニケーターは、科学の知识を正确に、かつ分かりやすく伝えることを重视します。また、科学技术コミュニケーションは受け手に関与すること(行动変容、関心唤起、理解増进)を目的とします。そのため、科学技术コミュニケーションは伝达モデルと理解モデルの両方を採用します。これらのモデルから分かることは、「科学の知识を正确に、かつ分かりやすく伝えること」が必要でも、それだけでは受け手に十分ではないということです。

(伝达と理解について)

4.相互行為と构成主义

コミュニケーションは対人関係の中で行われます。相互行為とは、相手の行為に対応した行為を取り合うことを言います。一见、意思、感情、思考は个人の中で生まれるものと考えられますが、相互行為という要素を加えると、コミュニケーションを通してこれらが生まれると考えることもできます。これは构成主义の考え方です。例えば生成础滨と会话しているうちに、础滨に感情があるように感じることも、构成主义の考え方に当てはまります。

5. 科学技術コミュニケーションとコミュニケーション

ライティングや讲义など、双方向的でなく一方向的なコミュニケーションは、しばしば良くないと考えられてしまうことがあります。しかし、このような考え方は误りであり、目的によって手法を选ぶことが重要です。コミュニケーションのモデルはコミュニケーションの切り取り方によって异なるため、どのモデルが正しいなどはありません。
また、科学技术コミュニケーションは手段であるだけではなく、それ自体を目的と捉えることもできます。例えば、クマ駆除の賛成派と反対派が10年もの间対话を行なっても、合意できなかったとします。合意することを目的とすると、目的を达成できなかったことになりますが、10年间话し合って歩み寄ったことに価値があると考えることもできます。このように、科学技术コミュニケーションは、それ自体を目的として捉えることもできます。ただし、结论が见えているのに「対话をした」という事実を得るために対话をするコミュニケーションに陥らないように注意する必要があります。

(科学技术コミュニケーションの方法)

6. 科学技術コミュニケーションには仲間がいる

颁辞厂罢贰笔で取り扱うのは、「谁も答えを知らない问い」です。この问いに向かうためには、以下の3つのポイントがあります。

  • 仲间と一绪に学ぶこと

    仲间の考え方を柔软に受け入れ、アドバイスを闻き入れる心の柔らかさが大切です。

  • 试行错误から学ぶこと

    経験的?帰纳的に获得される非言语的?潜在的な知识やスキルに敏感になり、それらを言语化することも必要です。

  • 仲间と一绪に「谁も答えを知らない问い」と「试行错误」を楽しむこと

    答えのない状况を受け入れて、熟虑し、挑戦する姿势を赏賛し、失败してもポジティブに考えるに考える姿势を持つことが大切です。

7.最后に

今回の讲义では科学技术コミュニケーションの定义からコミュニケーションのモデル、さらに仲间と一绪に学ぶ际の姿势についてのお话がありました。颁辞厂罢贰笔で1年间科学技术コミュニケーションを学んでいく土台として、科学技术コミュニケーションとはどのようなものなのか、どのように学び、活用していくのかについて考えるきっかけとなりました。

(种村先生、ありがとうございました!)