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#42 北大で育まれたキャリア 獣医师からベンチャーキャピタリストへ/鸟居优人さん(庆应イノベーション?イニシアティブ)

「北大に入った動機は、高校時代に何か動物に関わる仕事がしたいと漠然と考えていたからです。あとはスキーです。高校時代はスキー部でした。だから迷わず北大を選びました」と笑顔で話すのは、現在、慶應イノベーション?イニシアティブでベンチャーキャピタリストとして活躍する鳥居優人(とりい?ゆうと)さんです。鳥居さんは2008年に北大獣医学部を卒業後、東京の動物病院で獣医師として、ファーストキャリアをスタートさせました。獣医师からなぜ、ベンチャーキャピタリストとして金融の世界に入ったのか。そこに至るまでの経緯を鳥居さんにじっくりお聞きしました。

【千脇美香? 産学?地域協働推進機構 産学協働マネージャー/いいね!Hokudai特派員】

(北大卒の鸟居さんは现在、ベンチャー公司への投资を専门的に行う投资会社であるベンチャーキャピタルで活跃しています)
スキー叁昧の学生から獣医师へ

「大学时代はエレガントスキー部に所属していました。11月から5月までがスキーシーズンです。大体100?120日くらいは滑りに行ってましたね。大学もスキーウエアを着て行ってました」と鸟居さん。テスト前にノートを见せてくれた友人には、今でも头が上がらないといいます。当时40人いる同级生の中で小动物の獣医师になるのは2、3人ほどで、多くが大学院への进学や、製薬公司に就职していきました。

(エレガントスキー部時代の鳥居さん(右から3番目))〈写真提供:鸟居优人さん〉

鸟居さんは「大自然に囲まれた北大ならではの环境で、卒业后のキャリアをあまり意识することなく学生生活を送り、高校生の时に漠然と思っていた动物业界での仕事につきました」と话します。そして、獣医师时代に参加した狈笔翱法人でのボランティア活动がきっかけで、ビジネスの世界に兴味を持つことになります。

ビジネスへの兴味は狈笔翱でのボランティア経験

「当时日本では年间15万头ぐらいの犬猫が杀処分されていました。そのほとんどが、饲い主が饲えなくなったのではなく、产业构造上生まれてきた子犬子猫达なんです。一部のブリーダーが大量に生产して、セリに落ちた子だけがペットショップに行き饲い主が见つかる。そこに行けなかった子たちは小さなまま、保健所で杀処分されるという现実がありました。非伦理的な理由です。动物福祉の観点では、日本はめちゃくちゃ途上国だったんです。学生时代はその现実を全く知りませんでした。じゃあ、海外はどういう状况かというと、たとえばドイツでは1头も杀処分されていないんです。その辺りに愤りを感じて、自分に何かできることはないかと考えたのが、狈笔翱の手伝いでした」。

狈笔翱では、保健所で杀処分される运命の子犬子猫达を引き取り、きれいにして再教育し、新しい饲い主を探す支援の手伝いをしていたといいます。

「狈笔翱の运営费は年间140万円くらいで、ボランティアベースでの运営がほとんどでした。とても意义のある活动でしたが、このままボランティアで活动していても限界があります。もっと构造自体を変えて、システマチックに行う。持続可能性を考え、ビジネスモデルとして成り立たないと、构造改革は难しいと感じました」。

鸟居さんは、狈笔翱活动をきっかけにビジネスの勉强に兴味を抱きました。また、自分の人生のキャリアプランを考えた时、獣医师という仕事が自分の一生の仕事ではないという感覚があり、転职を决意したと话します。

「当时の僕はビジネス=営业としか思っていませんでした。獣医师というニッチな理系のバックグラウンドに加えて、大学时代は雪山にばかり行っていたので、持っている情报量が极端に少なかったと思います。当时から色々な情报収集や出会いができていれば、修士への进学、惭叠础、コンサルなど、违うキャリアプランもあったのかもしれません。ただ、远回りながら今キャピタリストとして仕事ができているのは、営业からビジネスキャリアをスタートしたことが、自分にとっては重要なパスだったと思います」。

医薬品の営业?マーケティングを経て惭叠础を取得、さらに経営企画へ

2010年8月に製薬公司大手の日本イーライリリーに転职した鸟居さんは、転职后、営业として4年间、マーケティング部门で3年间、その后、会社の派遣プログラムでスペインの惭叠础コースで2年间学びました。帰国后は同社のアニマルヘルスケア部门のエランコへ出向する予定でしたが、2018年に同社がアニマルヘルス部门を分离したことを机にエランコへ転籍、経営企画を担う社长室に所属することになりました。

「会社として独立したばかりのタイミングで、主に三つのプロジェクトを担当していました。ひとつは韓国市場の事業戦略の見直しです。製品ポートフォリオや商流設計、組織体制などが焦点でした。ふたつ目はインフラの整備です。イーライリリーからの独立前は、調達や生産などのサプライチェーン、販売や会計、人事やI Tに至るまで、業務管理のインフラは全てイーライリリーのシステムに則って行っていたものを、エランコ独自で作らなければなりません。明日給料日という時に、本当に給与が振り込まれるのかドキドキしたことを覚えています。三つ目は、バイエルアニマルヘルス部門の統合の準備です。会社の独立プロジェクトと他社との合併プロジェクトが同時に走る劇的なタイミングでした」。

1年弱で数年间分の仕事を経験した鸟居さんは、惭叠础で共に学んだ亲友から言われた「ベンチャーキャピタリストに向いている」の一言が忘れられず、2020年にキャピタリストという仕事へキャリアを进めることになります。

製薬公司での経験を活かし、大学系のベンチャーキャピタルへ転职

现在、鸟居さんは庆应义塾大学のベンチャーキャピタルである庆应イノベーション?イニシアティブで活跃しています。

「獣医师、製薬公司と、一见远回りに见えるような道を経て、今はキャピタリストとしてスタートアップを支援しています。特に会社の価値を向上させるところでは、保有する基盘技术の価値は何なのか、谁にとっての価値なのか。その対象の顾客に対して、どのようなタイミング、チャネル、メッセージで価値を伝えるべきなのかなど、イーライリリー时代に経験したことが役立っています。事业会社での実务を経験してきたことで、キャピタリストとして、会社の成长を意识しながら、事业计画书の作成や経営计画のアドバイスができます。今、バイオヘルスに投资しているベンチャーキャピタルの世界では、製薬公司出身のバックグラウンドを持ったキャピタリストの需要がとてもあります。でも、研究や开発部门出身の方が多く、コマーシャル部门、特に惭搁(営业)の出身者は僕一人くらいかもしれません」。

「创薬ベンチャーにとっての医薬品开発は、非临床试験のデータ取得や、医薬品としての製造、ヒトを対象とした临床试験のフェーズⅠあたりが中心で、ここがベンチャーキャピタルの支援対象になります。医薬品开発の后半にあたる製品を売り出すために行う大规模な临床试験やその后の贩売を担うのは、ライセンス导出先や売却先である大手製薬公司であることが多いです。とは言え、何のために薬が必要なのか、谁のためにどのような薬が必要なのか、既存の治疗手段がたくさんある中でどのように开発を进めていけば、ペイシェントジャーニー1)や治疗アルゴリズム2)にポジティブな変化をもたらす胜ち筋のある开発プランとなるのか、创薬ベンチャーがより早期の段阶から考えることが重要だと思います。営业と経営企画出身の自分だからこそ、説得力をもって起业家の方と検讨できると思っています」。

(鸟居さんは北大でも招聘されてお仕事をしています。写真は学生のアントレプレナー教育を行う「北大テックガレージ」でレクチャーを行う様子)

ベンチャーキャピタルの仕事、そして北海道への想い

「私のベンチャーキャピタルでの仕事は、価値のある研究や、世の中に送り出すべきシーズと出会い、それが将来患者さんを救う医薬品や医疗机器になることを支援する仕事で、0→1に近い仕事です。今までの医薬品业界で培った様々な役割での経験をベンチャーキャピタルの世界で活かしていきたいと思います」。

鸟居さんは、転职から今现在に至る2年半で5社へ投资を実行し、そのうち2社では社外取缔役として起业家と一绪になり、会社の成长と研究の社会実装を目指しています。

「投资したベンチャーの成功を支援するのがキャピタリストの仕事です。今は投资先を増やして、一つでも多くの研究の社会実装を支援したいと思っています。キャピタリストにとっての投资先の成功とは、短期的にはエグジット、つまり滨笔翱するか惭&补尘辫;础で公司に买収されるかです3)。しかし、支援していた会社が滨笔翱や惭&补尘辫;础をしてから、薬として患者さんに投与できるようになるまでには、その后数年から长いときは10年间くらい、临床试験や薬事申请などを経なければなりません。その间キャピタリストとしては支援ができませんが、自分が関わった公司から出た技术が、製品として上市されるのを见届けることができたら、感无量だと思います」。

最后に北海道、北大の魅力と学生への想いを鸟居さんは语ってくれました。

「この4月から札幌に住んでいます。久しぶりに北海道に帰ってきて、人の温かさや 自然環境の素晴らしさをあらためて実感しています。都会に住んでいながら山が近くに感じることができ、海もそう遠くはなく、ご飯もおいしい。自転車で走っているだけでいつも幸せを感じます。道外でいろいろな経験をして、また北海道に帰ってきたからわかることですが、東京ナイズされたり比較したりすることなく、大自然の中で学ぶことができる北大らしい学生生活を送ってほしいです。多様性の話と近いですが、同じような考えやアイディアばかり集まってもビジネスとしては成立しません。北大らしさを追及して、いろいろな考え方の人に触れてもらいたいと思います」。

(Be ambitious!!)

注

  1. ペイシェントジャーニーとは、病気を认识したときから诊断や治疗、完治、または终末期、看取りまでに患者が体験する医疗的?心理的?経済的?社会的な体験。
  2. 治疗アルゴリズムとは、ガイドライン等に沿った治疗选択の决定基準。
  3. IPOとは、Initial Public Offeringの略語。証券取引所に上場する企業の未公開株を誰でも株取引が可能になり、売買可能にすること。M&Aとは、企業買収の総称。「Mergers(合併) and Acquisitions(買収)」。買収企業が被買収企業の支配権を獲得し、吸収したり、傘下に収めたりすること。

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2022.09.30

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