梅本里穂(2017年度 選科A / 学生)
今回は、石井哲也先生(北海道大学安全衛生本部 教授)の讲义でした。京都大学iPS細胞研究所で最先端の研究にも携わられていた経験もお持ちの石井先生から、非常に重要なトランス麻豆原创問題の一つである「生殖医療」について、お話し頂きました。
生殖医疗がトランス麻豆原创である理由
生殖医疗は、社会とは切り离せないとても复雑な医疗です。なぜならば、生殖とは、家族形成であり、生殖を制御する医疗は、社会的ニーズに応えるとともに、产まれてきた子を含む取り巻く人の苦痛や苦悩、また、社会の変质など様々な问题が生じる可能性があるためです。
日本では、従来、遗伝学的な亲が法的な亲であり、すなわち育ての亲であるという认识が一般的でした。しかし、生殖医疗は、第叁者から配偶子を提供による子の诞生など、従来の认识を越えることが可能です。従来の认识を変えないか、それとも変えても良いのかの议论をもたらすことも科学技术コミュニケーションの1つだと考えます。また、忘れてはならないのが生殖医疗によって产まれた子の人権です。子の出自を知る権利についても议论されるべきです。
生殖医疗の背景
生殖医疗を知るために、まずは胎児の形成について説明がありました。女性は月に1つ程度の卵子を排卵し、精子があれば受精し、受精卵となります。受精卵は細胞分裂を繰り返し、着床します。そこから胎児の形成が始まります。また、卵子や精子が生じる過程には減数分裂による配偶子形成がるため、遺伝的多様性が生じます。この過程では、染色体異常や遺伝子変異が偶発的に起こる可能性もあります。
生殖はカップル間で行うか行わないかを選択できます。「子がほしい」と選択し、卵子、精子また、生殖器に異常がある等で生殖が叶わない場合の選択肢として生殖医疗を受けることと養子縁組の検討が上がります。日本は前者の実施が多い現状です。
生殖医疗のリスクと説明
生殖医療には、卵子の過排卵を誘導する女性への薬剤投与、精子を採取するため手術を行う場合もあるため、体に負担がかかるリスクがあります。生殖医疗を実施する医療機関ではこれらの説明を同意書に含ませています。しかし、産まれてくる可能性がある子へも低体重等のリスクがあるのですが、この説明の実施は少ない印象だということでした。
日本の生殖医疗の特殊さ
日本では、生殖医疗における指针はありますが、第叁者からの配偶子提供を禁止する等、法规制はありません。つまり、国としてのルールが决まっていない状况です。これは、先进国の中では珍しい立ち位置です。
报道のケーススタディ
讲义の最終パートでは、1つのニュースを4つの記事を読み比べて、もし自分が生殖医療について報道する立場だったらどのような記事を作成するべきかを考えました。記事への情報の選択の違いで、読者に生殖医療について与える印象が異なることを実感しました。
讲义を受けて、生殖医療技術は発達していても、どう社会で取り入れるかの議論はまだ深まっていないことを認識しました。石井先生、ありがとうございました。


