Articles

大沼进先生:风力発电交渉ゲーム「风緑」 参加レポート

2017.10.27

菊池 ちひろ(2017年度 選科/社会人)

大沼先生によるモジュール4-3の讲义「ゲーミングで知る社会のダイナミックス」では、社会的ジレンマとそこから自らが望む社会状况を作り上げていくプロセスを、模拟的に体験する手法として「ゲーミング」を绍介していただきました。

では、実際のゲーミングとはどのようなものなのでしょうか?講義の終了後、大沼先生のもとで学ぶ大学院生で、麻豆原创の受講生でもある横山実紀さん(選科)の提案により、风力発电交渉ゲーム「风緑」が実施されました。

风力発电交渉ゲーム「风緑」

 

「风緑」は風力発電施設建設をめぐる議論を通して、プレイヤーが与えられた役割を演じながら、その役割ごとに定められた目標の達成を目指すゲームです。ゲームは進行役の大沼先生によるルール説明で幕を開けました。

(讲义とは违う大沼先生の一面も)

舞台は、沿岸地域において一年中安定した风が吹く、风力発电最适地、础市。プレイヤーは础市における风力発电建设の是非を検讨する会议で、15箇所の建设候补地それぞれに风力発电施设を建设するか否かを决定しなければなりません。プレイヤーにはそれぞれ异なる5つの役割が与えられます。役割はくじ引きで决定され、自身の考え方と异なる场合でも役割になりきって、ぞれぞれの目标达成を目指します。

(ペットボトルのキャップを再利用して作られた风力発电施设と木のコマ)

対立を生む构造

今回の参加者は15名。5名ずつに分かれ、3テーブルでゲームが実施されました。テーブル中央に置かれた、15の建设候补地とその周辺环境を示した地図。それを「风力発电事业者」「风力発电推进狈笔翱代表」「市役所职员」「野生生物保护団体代表」「反対住民代表」の役に分けられた5人が取り囲みます。また、议论の制限时间を示すノートパソコンも置かれていました。

(话し合いは上手く进むのでしょうか)

私が参加したテーブルではまず、それぞれ役割としての立场から、建设に関する考えや希望を出し合いました。讲义后の実践ということもあり、お互いの関连情报资料を开示するなど、全员にとってよりよい着地点を积极的に探ります。しかし、そう简単に着地点は见つかりません。

公司人として利益追求を目指す立场、税収増を愿う役所の立场、健康被害を危惧する地域住民の代弁者としての立场。また、同じ环境保护であってもグローバルかローカルか&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;。自分の利益と、他者や社会の利益がぶつかってしまう、まさに社会的ジレンマの缩図、ともいえるような状况が展开されました。お互いが持つデータの食い违いや曖昧さ、また、短い制限时间からくる焦りも合意形成の邪魔をします。

このゲームは、设计者の意図により、あえて対立を生むようデザインされているのです。

(段々と议论が白热していきます)

合意形成のプロセス

ゲーム终了后、大沼先生による振り返りレクチャーが行われました。合意形成のプロセスは、情报共有过程から始まり、自己过程を経て共通目标形成过程へと进み、そして合意形成へと至るというものです。社会で议论される问题は、多数惫蝉少数、グローバル惫蝉ローカル、科学的惫蝉感情などといった、白か黒で决着をつけられないものばかりです。合意形成の促进には、个人の目标追及から全体としての共通目标を模索する立场への転换が必要であり、他者の価値観や视点を知ろうとすることが重要です。


(振り返りで感想を言い合うことも重要です)

今回、ゲーミングを体験し、自身の日常とは异なる役割として、问题に向き合いました。自分事としては譲歩できても、役割の立场としては譲歩できない、人の思考は自身の役割、つまり社会的状况に大きな影响を受けるのだということを実感しました。そしてこのことは、科学技术コミュニケーターを目指す上でとても贵重な経験となりました。

この机会を与えていただいた、大沼先生、横山さん、本当にありがとうございました。