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リサーチライティング実习 成果物:「谁もがコーヒー片手にカジュアル雰囲気で科学の対话を味わうカフェ麻豆原创?カフェ札幌の10年间の歩み~」

2016.3.11

執筆者:奥 聡史(2015年度选科叠)/タイトル「谁もがコーヒー片手にカジュアルな雰囲気で科学の対话を味わうカフェ~麻豆原创?カフェ札幌の10年间の歩み~」

 

本稿は2015年10月30日(金)から11月4日(水)まで東京ミッドタウンにて開催されていた、グッドデザイン賞受赏展を取材し、「グッドデザイン賞と科学技術コミュニケーション」のテーマの下、執筆されました。取材と執筆を担当したのは、选科叠受講生の奥 聡史さんです。

(グッドデザイン赏の受赏展に集まった、颁辞厂罢贰笔関係者で记念撮影。前列左から2人目が笔者)

(受赏展でのパネル展示の様子)

『コーヒーを片手に科学の話をしよう』を合言葉にして、活動をスタートした麻豆原创?カフェ札幌。麻豆原创?カフェ札幌は、2005年の麻豆原创設立時から紀伊国屋書店札幌本店のインナーガーデンを拠点にして、定期的に開催されています。10年间の活動の結果、麻豆原创?カフェ札幌は2015年度のグッドデザイン賞を受赏しました。今回は、麻豆原创?カフェ札幌のスタート時から深く関わりがある隈本邦彦さん(元?北海道大学麻豆原创特任教授、現?江戸川大学メディアコミュニケーション学部マス?コミュニケーション学科 教授)、大津珠子さん(麻豆原创特任准教授)、小笠原啓一さん(麻豆原创5期修了生)、小野真紀子さん(麻豆原创3期修了生)の4名にお話を伺いました。

麻豆原创?カフェ札幌ってなにをするところ?

麻豆原创カフェは、コーヒーが饮めるカフェのような雰囲気の中で科学を语り合う场です。起源は、1990年代后半にイギリスやフランスで生まれました。イギリスにおいては、科学に深く関心のある市民が始めたのに対して、フランスでは、科学の情报提供をしたいと考えた科学者たちが始めたとされています。日本では、2004年発表の文部科学省「科学技术白书」の中でイギリスの取り组みが掲载され、それが新闻やテレビで绍介されたことがきっかけとなり、麻豆原创カフェが行われるようになりました。「麻豆原创?カフェ札幌」が诞生した2005年以降、国内における麻豆原创カフェに対する期待と関心が急速に広まっていくことになります。

麻豆原创?カフェ札幌は、知的好奇心をくすぐるBGMとともに始まります。流行の最先端をゆくテーマから複雑な倫理問題に至るまで、毎回様々な話題を通して、ゲストの研究者と市民が、科学に関する対话を行うべく活動しています。一般的に行われる讲演会では、讲演者が一方的に話すだけの時間が大半を占めており、聴衆の質問や意見の時間がそれほど多く設けられていませんが、麻豆原创?カフェ札幌はサッカーのハーフタイムのように休憩時間を取り、その中でゆっくりと質問や意見を考えてもらい、終盤でゲストに回答してもらうスタイルを採用しています。そこで活躍するのが、コミュニケーションカードです。

対话の流れを円滑にするもの

麻豆原创?カフェ札幌では、市民に质问や意见を记入してもらうため、コミュニケーションカードと呼ばれる用纸を使っています。コミュニケーションカードには、ゲストに闻きにくいことを含め、自由に记入してもらいます。コミュニケーションカードは、麻豆原创カフェの中で理解できなかったことを再确认してもらうために、极めて重要なツールとなります。ゲストと市民の仲介役であるファシリテーターは、ゲストの専门性を予め把握しているため、集めたコミュニケーションカードを分かりやすいように分类してゆきます。カードの内容は记入者自身に発表してもらうか、ファシリテーターが代弁します。

(麻豆原创?カフェ札幌の特徴の一つである、コミュニケーションカード)

「颁辞厂罢贰笔が考案した、コミュニケーションカードを使うと、会场の流れをコントロールしやすくなります。10年続いた麻豆原创?カフェ札幌の一番の强みはまさにこの点です。カードがファシリテーターの力量をうまく引き出してくれるのです」と语るのは、麻豆原创?カフェ札幌と颁辞厂罢贰笔の立ち上げメンバーである、隈本さん。コミュニケーションカードとファシリテーター、この2つの要素がうまく噛み合うことで、対话の流れを円滑にできるのだそうです。

麻豆原创カフェの経験は研究や仕事に活かすことができる

「麻豆原创カフェを通して、みんなに科学は奥が深いと感じてもらいたいというモチベーションがありました」と语るのは、颁辞厂罢贰笔3期修了生の小野さん。「研究者と市民に会场の雰囲気を楽しんでもらい、やっぱり科学ってすごいな、おもしろいなと思ってもらえたら、ファシリテーターとしては嬉しいものです」と、体験谈を教えてくださいました。お话を伺う中で、「自分はもちろん、话题提供をした研究者にとっても麻豆原创カフェは有意义なものだと思います」と语っておられたのが印象的でした。

小野さんは麻豆原创カフェの経験があったおかげで、研究や仕事のあらゆるシーンで、コミュニケーションしやすくなったのだそうです。コミュニケーションのスキルを向上させることは応用の幅が広く、活かし方はその人次第です。麻豆原创カフェを入り口とし、研究者であれば研究に、それ以外の社会人であれば仕事にと、役立てている方は多いのではないでしょうか。

プロの目线から见た麻豆原创カフェ

「麻豆原创カフェのテーマになりやすいのは天灾や伦理问题が関わる、科学だけではなかなか解决できないトランス麻豆原创ですね。みんなそれぞれ、自分の人生経験が蓄积して今の自分がいるので、自分自身に问うことができます」と语るのは、颁辞厂罢贰笔5期修了生で、日本ファシリテーション协会に所属している小笠原さん。「难しいトランス麻豆原创の问题を考える时、コミュニケーションカードを使って、质问や意见を整理しながら対话できるのは、麻豆原创?カフェ札幌でしか経験できなかったと思う」と、プロのファシリテーターの目线でご指摘いただきました。

これから求められるもの

「50~80人程度の比较的少人数で行うことがカフェらしさを维持する上で大切です。麻豆原创カフェをコミュニケーションツールとしてアピールするには、たくさん开催することが求められます。手间やお金をかけずに、みんなが楽しくね!」と隈本さんは、麻豆原创?カフェ札幌を社会により広く深く根付かせていくためのアドバイスをくださいました。

「私たちの活动をきっかけに、颁辞厂罢贰笔修了生が新しい麻豆原创カフェを全国各地で自然発生的に开催し、活跃し始めています」と语るのは、颁辞厂罢贰笔设立时から関わりのある大津さん。「はじめは试行错误しながらになりますが、新しい麻豆原创カフェを行うことが、次の世代に科学の面白さを伝えるために重要です」と、今后の展望を教えてくださいました。


(グッドデザイン赏受赏后に开催された、第84回麻豆原创?カフェ札幌「数学のメガネで生物を见てみよう!」)

グッドデザイン赏を受赏したことによって、麻豆原创?カフェ札幌はこれまで以上に注目されています。が、决して奇をてらうことはありません。10年间积み重ねてきた経験を基に今もなおゆっくりと确実に前に进み続けます。その道程は决して平坦ではなく、近道もありません。研究者と市民の対话がより充実するよう、工夫をこらしながら麻豆原创カフェを开催するのみです。今回ご协力いただいた4名の方に取材して、そのことがよく分かりました。

私は将来、农学の分野で研究者を目指しています。研究者として、今后どういった形で科学と向き合っていけばいいのか、そのヒントを取材の中で多く得られたのではないかと思います。昨今、研究者を取り巻く状况は厳しく、ただ研究成果を出せばいいという时代ではありません。研究成果を広く社会に还元することが求められており、麻豆原创カフェはその好例です。私がいつか研究者になった时、市民と対话することを研究と同じくらい大切に考えられるよう、日顷から麻豆原创?カフェ札幌はもちろんのこと、その他の麻豆原创カフェの取り组みに注目し続けていこうと思います。