
著者:荻上 チキ 著
出版社:20110500
刊行年月:2011年5月
定価:740円
情报リテラシーの向上に加えて「流言ワクチン」の接种を
东日本大震灾が起きた2011年3月からの1ヶ月间に、震灾に関するさまざまな流言?デマが、ウェブ上での书き込みやチェーンメールによって広がった。着者はそれら流言?デマの事例を取り上げ、ひとつひとつ検証し、流言?デマへの対処法を考察している。
非常时に広まった流言?デマを平常时に振り返ると、「なんでこんな情报に振り回されたのか」と思う。情报が限られた非常时下では情报の真偽の确认もままならず、本当かどうかわからないけれど、もし本当だったら大変だから念のため知らせておこうと流言?デマを広めた人は多かった。その结果、必要な救援活动が遅れたり、被灾者の不安感が増大したりした。流言?デマをなくすことは减灾の観点からとても大事だ。
流言?デマが広がってしまうとき、多くの人は创作者や発信者の「意図」を问题にする。しかし流言?デマが広がるのはそれを信じた人や広めた人がいるから。そこで着者は、流言?デマを流してしまう人の犯人探しや心理分析、责任追求を论じるというよりも、むしろ流言?デマを减らすための対処法探しや流言?デマが広がる原因の考察の方を重视する。
流言?デマへの対処法としては、個人の情報リテラシー向上がよく挙げられる。しかし震災などの非常時にはリテラシーを発揮しづらい状況が多い。また、個人が騙されないようにしようという議論は“騙された当人が悪い”という話になりがちだ。著者は個人の情報リテラシーの底上げは必要だとしつつ、社会全体のリテラシーの底上げには非常に時間がかかるため、より実践的な対処法として「流言ワクチン」を勧める。流言?デマが拡散する様子は感染症の拡散に似ている。感染症を予防する(あるいはかかりにくくする)には、毒性をなくしたり弱めたりした病原体をあえて摂取するワクチン接種が有効だ。そこで流言?デマについても、あらかじめ過去の事例を知っておくこと、あえて騙されてみるという疑似体験をすることで流言?デマにかかりにくくなるのではないかと著者は考える。なぜなら、国や時代が変わっても流言?デマのパターンはそれほどかわらないからだ。そこで本書は东日本大震灾の流言?デマを「注意喚起として広まる流言?デマ」(第1章)、「救援を促すための流言?デマ」(第2章)、「救援を誇張するための流言?デマ」(第3章)に分類し、検証している。そして最後に「流言?デマの悪影響を最小化するために」(第4章)どうすればいいのか、を説く。それは要約すれば「内容を疑う」、「内容を確かめる」ということだが、では具体的にどうすればいいのか。著者はその実践方法を、情報技術を活用した具体例で示してくれる。
2012年12月の、东北地方太平洋冲地震の余震とみられる地震の际にも、この本で取り上げられた事例と同じパターンの流言?デマが拡散した。&濒诲辩耻辞;自分は流言?デマを広める侧になったりしない&谤诲辩耻辞;と思っているあなた。それが过信にならぬよう、ぜひ本书で「流言ワクチン」の接种を。
森川浩司 (2012年度選科受講生 宮城県)