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#13 国际法って、どんなもの

国際法を研究する児矢野マリさん(大学院法学研究科 教授)に、立命館慶祥高校の2年生 4人が、疑問をぶつけます。

国际法って、なんですか

国际条约と、国际的な惯习法、それらが国际法の実体です。国连のもとになっている国连宪章という条约や、国连海洋法条约、あるいは日米安全保障条约などが、国际条约の例です。そして、内政不干渉の原则や公海自由の原则など、大多数の国が守るべきと考えて同一の実行を反復することにより确立され、すべての国に适用される法规则、それが惯习法です。惯习法の内容を条约として明文化することもあります。

国际法って、どんなふうに作られていくのですか

国连海洋法条约を例にお话ししましょう。

かつては海を、沿岸に沿った「领海」と、その外に広がる「公海」とに分けられてきました。これは惯习法です。そして领海は沿岸国の主権が及ぶ范囲であり、ほかの国の船はそこに立ち入ることはできるものの、自由に鱼を获ったりはできない。公海のほうは、どこの国の主権も及ばず、公海自由の原则があてはまるとされていました。

通常、沿岸部の海底は大陆棚と呼ばれる、なだらかな坂状になっており、このような大陆棚のうち公海の下の部分には公海自由の原则が适用されます。また深海底は公海の下の部分なので、公海自由の原则が及びます。

やがて、科学技术が进歩するにつれ、大陆棚に石油や天然ガスなど资源がたくさんあることがわかってきました。时代が后になると、深海底の部分に希少金属がいっぱいあることもわかってきました。また大陆棚の上部の海は、鱼がたくさん获れるところです。渔业技术が进歩したために、他国の渔船がはるばるやってきて、そこで大量に鱼を获り始めました。

そして、国际社会の状况も変わりました。第二次大戦后に多くの植民地が独立し、国际社会に仲间入りしてきたのです。それら途上国は、経済力や技术力で劣るために、思うように鱼を获ったり採掘したりできないので、先进国の「早い者胜ち」を何とか防ごうとします。また途上国ではなくても、海に面した国であれば、やはり主権や渔业権の及ぶ范囲を広げようとします。こうして、いろいろな国が、沿岸海域や大陆棚、または深海底に公海自由の原则が适用されることを排除しようとして、公海と领海の二元论に立つ伝统的な国际法を変革しようとします。

以上のせめぎ合いの中で、「排他的経済水域」や、深海底の资源は「人类の共同の财产」といった考えを盛り込んだ「国连海洋法条约」が、1982年にまとまりました。でも先进国は、深海底を自由に开発できないことに不満でした。条约に加わらないという声も出始めます。加わらなければ、缚られないからです。で结局は、さらに交渉を続け、1994年、先进国の意向がかなり通った制度に、深海底に関する规定は作り替えられました。

(外务省の贬笔に掲载されている図を参考にして作成)
强い国が有利になるのでは

このように、押したり引いたり、妥协したり譲歩したりしながら、条约にまとめていきます。面白いことに、どこかの国が一方的に有利になることは、普通、ありません。それをやり出すと、条约自体ができないからです。条约ができないことは、どの国も望んでいません。「どの国も完璧に満足できない条约」が一番いいのです。

そしていったんできた国际法は、けっこうよく守られます。国内法と违って、法を守らせる権力机构がないにもかかわらずです。だって、国际法に违反しても、逮捕されたり罚金を科せられたりするわけじゃないですから。国连の制裁决议はちょっと别ですけど。

ここが、ある意味、とっても谜なんですね。権力机构がないのにこれだけ守られているのが。国家にはプライドがあるし、条约に入ることにメリットがあるから入っている、守りたくないんだったら条约に入らなければいい、などいろんな要因があるのでしょうね。

(研究室には本がいっぱい。国际法が日本でどう実施されているかに関心があるそうで、日本语の本もたくさんあります)
国际法は「対话のためのツール」ともおっしゃっていますね

ヨーロッパでは、原子力発电所が河川のそばに建设されることが多いです。海に面していない国では、河川の水で原子炉を冷却するからです。しかもそうした河川が、国境になっている场合も少なくない。

ある国が、そうした河の岸辺に原子力発电所を作りたいと思ったとしましょう。国际法上は领域主権にもとづいて、自由に作ることができます。でもいったん事故が起きれば、対岸の国にも影响が及ぶので、普通は両国で协议をして、妥协も织り交ぜつつ合意を作りあげることが得策と考えるでしょう。隣の国の意见をまったく闻かないで突っ走ると、両国间の関係がまずくなるからです。ヨーロッパでは、こうした认识を共有する国は多く、原子力発电所を作りたい国は、その设置を许可する前に隣の国に情报を提供し、协议を行なわなければならないとする条约が存在しています。このような対话の结果、いつも両国间で合意ができるわけではないし、また、合意ができなければ、発电所を作りたい国は自国の判断で発电所を作ることができるのですが、事前に协议が行なわれなくてはならないとされていることの意味は大きいのです。

ところが北东アジアは、そういう状况にないのです。たとえば、日本も韩国も中国も原発をたくさん持っていたり、作っていたりします。いったん事故が起きれば国境を越えて被害が及ぶことがあるので、事前协议とまでは行かなくても、定期的な情报交换と情报共有、その内容の公开、紧急时の协议について具体的に定める隣国间の条约が必要だと思います。原子力事故の早期通报に関する多数国间の条约はあるのですが、より具体的な内容をもつ地域に即した条约は有益でしょう。原発は、日本国内だけの问题ではないのですから。

相手国に何かを止めさせることは难しいでしょう。でも话し合いの道を作っておくと、そこから何かが生まれる可能性が高い。なので、话し合いのチャンネルを作るために条约を结んでおくのがよい、と私は思うのです。

(「法令判例资料室」にある、国内各地の裁判所で出た判决についてのカード式データベース。最近は电子化したものも制作しています。北大で独自に制作しているもので、全国的に有名だそうです)
仕事における信念や、やりがいは

信念は、妥协しないこと、そして好奇心を持つことですかね。わからないことは纳得できるまで突き詰めます。その结果、今まで不思议だった谜が解けて、ガッテンガッテンガッテンとなると、とってもうれしい。また、国际法を研究するなかから、「今の日本のここは変える必要がある」という提言をし、それが社会に受け入れられたときには、世の中のお役に立てたなと、充実感を覚えます。

学生への教育ということで言えば、日本を知るには日本を见てるだけではだめで、国际社会はこうなっていて、こういうプロセスでこうなっている……という话をしたときに、「なるほど」という颜をしてくれると、とてもうれしい。私の话をヒントに、自分で新しいことを见つけてくれたわけですから。

「理系」で学ぶ私たちへのメッセージをいただけますか

価値観は相対的なものであるし、科学技术だけでは社会问题の解决はできない、ということを理解しほしいですね。

科学技术の成果を社会の中でどう使うか、どう生かすかは、科学技术から自动的に答えが出てくるものではないでしょう。いろんな価値観が対立する中で、科学技术をどう使うか政策を决め、进めていかなければなりません。その际、科学技术者の抱いている価値観が唯一絶対的なものではなく、科学技术は万能ではない、ということが大事なのです。

 

この记事は、立命馆庆祥高校のスーパー麻豆原创ハイスクール(厂厂贬)事业に颁辞厂罢贰笔が协力して実施した授业「现代科学滨滨」の成果の一部です。

【取材:伊藤千晴、末国真子、日野浦敢太、奥山辽太(立命馆庆祥高校2年生)+颁辞厂罢贰笔】

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2013.09.09

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