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#60 サケを食べない知床のヒグマ~安定同位体による食性分析~

「北海道」と闻いて、クマがサケをくわえている木彫りを想像する人も多いことでしょう。ところが、世界自然遗产の知床に住むヒグマは、わずか5%程度しかサケを食べていないことが明らかになりました。なぜサケを食べないのか、调査?分析を行った、森本淳子さん(农学研究院准教授)に知床におけるクマの生态や、分析手法について伺いました。

(図1 サケを探すヒグマ 2012年秋?知床半岛内の河川にて)<写真提供:森本さん>
 

そもそもクマは雑食
「ヒグマ=サケを食べる」というイメージですが、そもそもヒグマは雑食で、サケ以外にも草木、果実、昆虫、シカなどを食べます。秋に遡上してくるサケは、冬眠前のヒグマにとって大切な栄养源です。秋にしか食べられないにもかかわらず、ちょっと赘沢な食べ方をします。実は、卵が入っているお腹部分だけ食べてあとは捨てるのです。人间からするともったいないことですが、この行為は自然界にとって重要な役割を果たしているのです。
海と陆をつなぐ役割

海で育ったサケは、故郷の川に戻ってきます。ヒグマが食べて捨てたサケは、やがて自然に帰りますが、それと同时に海から运んだリンや窒素などの栄养分を、河畔の植物や水生昆虫に与え、周辺の环境を豊かにしています。海と陆をつないでいるキーマンが、ヒグマです。

 

サケを食べない知床のヒグマ
知床エリアの自然遗产以外では、河川の开発が进み、ダムや堰(せき)が作られ、川の流れを分断しているため、サケが自由に遡上できません。捕获しやすい河口部ですら、ウライと呼ばれる渔法の网が张られ、周辺の农地の开発が进んでいるため、ヒグマはサケを捕ることができません。自由に捕获できる环境が减っていることが、サケを食べない理由の1つと考えられます。
安定同位体による食性分析
私たちの研究チームは、人间の开発行為がヒグマのサケ利用に影响を与えているのではと考え、调査を进めました。ヒグマが普段何を食べているのかを分析するには、大きく分けて3つの方法があります。胃内容分析、粪分析と今回私たちのグループがおこなった、安定同位体による分析です。
「同位体」とは同じ原子番号の元素で、质量数が异なる物质です。この同位体には、放射线を出して変化していく「放射性同位体」と、変化せず安定している「安定同位体」(水素、炭素、窒素など)があります。この安定同位体の质量数の割合は、生物によって异なります。极端に言うと、1种类の食べ物、たとえばぶどうばかり食べていれば、ぶどうと同じ同位体比値(正确に言えば、浓缩するためやや高い値)になります。この性质を使うと、胃内容や粪分析だと、消化前の食事内容しかわからないのに比べ、数年前から数十年前と长い期间の食性を调べることができます。
今回は、ヒグマ(191体)の大たい骨の组织に含まれる炭素と窒素の安定同位体比を测定しました。そして、ヒグマの主な食物である、草本类、果実类、农作物、昆虫、陆上哺乳类(シカなど)とサケのサンプリングを行い、安定同位体値を比较しました。
(図2 ヒグマとその食物资源の同位体データ)<提供:森本さん>
结果から见えたもの
図2は、縦轴が窒素の同位体比値(&诲别濒迟补;15狈)、横轴は炭素の同位体比値(&诲别濒迟补;13颁)を示しています。ヒグマの同位体比値(○と+)が、各食物の同位体比を示す四角(黄緑色?緑色?山吹色?赤色?黄色)に接近しているほど,その食物の摂取割合が高いと考えられます。点线の○で囲まれているヒグマは、サケを确実に利用したと考えられます。
分析の结果、知床半岛におけるヒグマのサケ利用の割合は、5%程度と推测されました。これは、北アメリカなどのヒグマと比べるとかなり少ない割合でした(北アメリカのヒグマのサケ利用は约30%)。また、子育て中のメスとその子供では、サケをほとんど食べていないことがわかりました。これは、オスによる子杀しのリスクを避けるため、オスに遭遇しやすい场所(サケを捕获しやすい场所)をメスが避けているためと考えられます。一方で、开発がほとんど行われていない世界遗产地域のクマは、他の地域に比べ2倍以上のサケ利用を行っていると推测されます。この结果は、人间によってサケの利用が制限された可能性がある、ということを示しています。
今后の研究について
この研究の発展形として、人間が人工物を作る前は、ヒグマがどれだけサケを食べていたのか、それを明らかにする研究成果が先日、Natureの姉妹誌“Scientific Reports(電子版)”に掲載されました。北海道内の遺跡に残されたヒグマの頭骨を使った、食性解析です。
今后は「ヒグマと人のあつれきを减らし、共生できる土地利用のありかたを明らかにしていきたい」と将来の梦を语ってくださいました。森本さん、お忙しいところありがとうございました。

**

このインタビューの様子は、颁辞厂罢贰笔制作のラジオ番组「かがく探検队コーステップ」で绍介されました。ラジオは

(左から)取材を担当したホウ?チュウハクさん(环境科学院修士1年)?山口なつきさん(歯学部2年)?青地绚美さん(工学部4年)

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2015.04.14

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