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#34 痕跡からクマを探究する~受け継がれるクマ研の技术~

2021年10月21日(木)に「北大とクマ」というタイトルの定例记者会见が北大百年记念会馆で行なわれ、北大のクマ研究が绍介されました。その発表者には、獣医学研究院の教授?准教授の先生方はもちろんですが、若手研究者の方も二名いました。一人は、环境科学院博士后期课程の学生である富田干次さん、もう一人は、文学院修士课程の伊藤泰干さんです。

(记者会见场での富田さん(左)と伊藤さん(右))〈写真提供:広报课〉

二人は北大ヒグマ研究グループ(以下「クマ研」)の先辈?后辈の関係。クマ研の部长を务めていたという共通点も二人にはあります。北大クマ研は非公认ながらも50年近くの活动年数を夸る由绪ある北大のサークルです。道内のクマの研究者のほとんどが北大クマ研の出身者で、富田さんと伊藤さんもクマ研での経験を生かして现在の研究に取り组んでいます。富田さんはクマにかんする世界初の発见を2020年に成果としてあげており、その新発见には北大クマ研での経験が生かされていると言います。フィールドワークの技や成果を、クマ研の皆さんはどのように受け継いでいるのでしょうか。

【原健一?颁辞厂罢贰笔博士研究员】

富田さんの世界初の新発见1)とはどのようなものだったのでしょう。

富田さん:セミの幼虫を食べるというクマの新しい採食行动を発见したことです。クマはいろんなものを食べることが知られていて、さまざまな地域で何を食べているのかが调べられています。例えば、フキとかセリといった植物やアリやハチといった昆虫を食べていることが知られています。しかし、セミの幼虫を食べているということはこれまでの研究では知られていませんでした。

(自动カメラに撮影されたクマ。人工林の土を掘り起こし、セミの幼虫を食べている。)
クマはセミも食べているということを富田さんはどのように科学的に示したのでしょうか。

富田さん:一番简単なのはクマのフンを调べることです。これ(写真)がフンです。こんな感じで落ちているんですけど…この中にセミの幼虫がいるのわかりますか?

あっ! これ(赤丸で囲った部分)ですか?

富田さん:はい、これですね。クマって消化があまりうまくなかったり、あとセミの幼虫もそんなに咀嚼しないで食べているので、けっこう食べた物が丸ごと出てくるんですね。なので、このフンを研究室に持ち帰って、まずは洗ってきれいにして…

フンを洗う!?

富田さん:はい、洗わないと土とかいろんなカスとかはいって浊って见えにくいんです。そして、洗ったフンを水を张ったバットに入れます。すると、このバットの底に格子が见えているんですけど、その600个くらいある交点のうちの何个に何が入っていたのかを数えていくんです。こうして、何をどのくらい食べていたのかをパーセンテージで出します。

(フンを洗う作业の一コマ)
この600くらいある格子の中にセミの幼虫がたくさん入っていれば、このクマはセミの幼虫をたくさん食べていたのだろうとわかるということですね。

富田さん:これは「ポイントフレーム法」という调査方法でもともとは鹿とか他の动物でも使われてきた手法でした。こういうフンとかの动物が残したものを调べる方法は「痕跡调査」と呼ばれています。クマを调べているのに、クマを直接観察するのではなくて、クマが残したフンを拾ったりしかしていないという点はひじょうに大事だなと私は思っています。

なぜ痕跡をたどるという手法が重要なのでしょうか。

富田さん:クマって捕まえるのがたいへんだし、直接クマを観察するのってすごい危ないじゃないですか。だから间接的にクマが残した痕跡を调べるというのがすごい大事で、痕跡からわかることを一生悬命考える、痕跡を调べるだけでどれほどクマの実像に迫れるのかという点を究めることがぼくの研究のこだわりです。

自分の调査地を自力で开拓しようと思ったとき、ヒグマの学术捕获のようなお金もマンパワーも必要な方法ではなかなか成果が得られないと思います。そういったときに自分一人でも工夫次第でばりばりデータが取れる痕跡调査が有効な研究手法なのです!

このようなことは学部时代からクマ研で行なってきたのですか。

富田さん:ぼくは、実は、学部时代は别の学科で、岩石の研究とかをするところにいたんです。だけど、结局、クマとかの生き物が好きだから、学部の勉强はおろそかにして、クマ研でサークル活动ばっかりしちゃっていました。留年はぎりぎりしなかったです!

しかし、その活动が今の研究に生きているんですね。

富田さん:はい。クマ研では、このあと伊藤君からも详しく説明があると思いますが、主に北大の天塩研究林と大雪山にひと月くらいこもってひたすらクマを探し続けるという活动を自分で主催していました。

では次に、伊藤さんから、そのクマ研の活动の内容を教えてもらえますか。50年にも及ぶ伝统的なデータが部室に保管されていると闻きました。

伊藤さん:はい。50年のあいだで少しずつ方法とかは変わっているのですが、クマ研はずっと同じような地域を歩いているんです。特に1990年以降はほとんど変わらないルートをずっと歩いています。ここで得られたデータはクマ研の部室に保存されて受け継がれている贵重なものです。最近では、富田さんなどの翱叠がこの研究データを使って研究成果を出されています2)。

こういったデータを天塩研究林と大雪山をフィールドワークして集めているんですね。

伊藤さん:はい、主に沢を歩いて行きます。川の中をざぶざぶ歩いて行ったり、笹があればそれをかき分けて进んでいくということを5、6时间続けてやります。こういう(下写真)道なき道を歩いて行くんです。春先は冷たい水の中を歩いて行かなければならないこともあってなかなかハードです。こうして痕跡调査をしていくということをしています。

なぜこんなハードな道を歩くんですか? そこでしか得られないものがあるとか? 

伊藤さん:クマが沢を多く利用しているんですね。沢にはフキやセリなどの植物がたくさんあるんです。あと、もう一つは、沢にはけっこう泥道とかが多いので、足跡が残りやすいんですね。この足跡の大きさを计ったりして、クマの大きさや、足跡の大きさから最低何头くらいいたのかということがわかります。

つまり…クマが通った道を歩いていると…?

伊藤さん:はい、そういうことになりますね。

ひー! こわくないんですか!?

伊藤さん:最初は怖かったのですが、惯れました(笑)ただ、クマ研の50年の歴史でクマに関する事件は起こっていません。それは、声を出したりとか、あと新しい足跡だと引き返したり、クマの痕跡や気配にすごい気を使って活动しているからです。

ここでも「痕跡」がだいじなんですね。

伊藤さん:あともう一つ重要なのは、フィールドワークの队を率いるリーダーを选ぶんです。リーダーになるには试験があって、现场で队を率いることができるのかを试されます。山の中で现在地を把握できないと遭难してしまうので、やはりそういった安全面などクマの痕跡を见て判断しつつ、リーダーは自身の経験を生かして、队を引き连れていくんです。

リーダーの経験は研究以外の场面でも役に立ちそうですね。

伊藤さん:そうですね。あとは、私は学部の二年で调査计画を立てる立场になったんですけど、研究の「け」の字もわからない状态ではじめて调査の计画を出したら、「こんなことできるわけない!」とか先辈にけっこういろいろと言われて锻えられました。こういった経験は研究にもちろん生きてきますが、食べるご饭の内容とかも含めた调査の计画をしっかりと立てたり、遭难しないようにリスクの管理を行なったりといった経験は研究以外の场所でも生きてくると思います。

ゼミだと研究という目的があると思います。ただ、クマ研はサークルなので、研究だけではなく楽しみとか面白さも求めます。先ほど、歩く道がハードだという话しをしたんですけど、フィールドワークは本当に楽しいんです! そして、现场に行って楽しむことを通して、自然环境やヒグマに対する爱着、関心を高めていくことができます。いろんな学生がサークルのメンバーにいて、研究したい人にとってはもちろん、卒业?修了后に働く人にとっても重要な経験ができます。

富田さんにとってはクマ研はどのようなサークルでしたか。

富田さん:ぼくがクマ研に入った理由は、クマ研のしつこい先辈に新歓に无理やり连れていかれて、他のサークルの新歓にもあまり行けなくて(笑)だけどなんだか気になって、すごい楽しくて…流れで入っちゃったって感じでした。だから最初はクマが好きとか知的な好奇心とかではなくて、クマ研という団体を动かすということにやりがいを感じていたんですね。そして、それが「クマが好き」という気持ちにいつの间にかすり替わっていった気がします。

でも、それが今の研究につながっているんです。北海道を体験できるゼミやサークルとかは意外に少ないですが、クマ研は本当に北海道を体感できるサークルです! ぜひ何も考えずにクマ研に飞び込んできてください!

北大ヒグマ研究サークルやクマ研翱叠の方を绍介しているこちらの记事もご覧ください

  • 【匠の技】#6 研究を支える努力が報われる時~天塩研究林フィールド利用者セミナー~(2019.04.18)
  • 【フレッシュアイズ】#78 自らの「生き様」を確立せよ(1)~野生動物研究を通じて(2017.01.19)
  • 【フレッシュアイズ】#79 自らの「生き様」を確立せよ(2)~いのちに触れる研究人生を創り上げた3冊(書籍紹介)(2017.01.26)
  • 【ジョインアス】北大祭2016 食べて学んでヒグマ亭(2016.06.02)
  • 【ジョインアス】密着!「北大クマ研」のヒグマ调査(2014.09.17)

参考文献:

  1. Tomita & Hiura. 2020: “Brown Bear Digging for Cicada Nymphs: a novel interaction in a forest ecosystem”, Ecology, 101 (3).?
  2. Takinami, Ishiyama, Takafumi, Kubo, Tomita , Muku & Nakamura. 2021: “Young citizen sensors for managing large carnivores: lessons from 40 years of monitoring a brown bear population”, Conservation Science and Practice, 3 (9).

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2021.12.20

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