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#131 アイヌを识る(6)?アイヌ语を北海道の公用语へ?

现在、世界では约2500の言语が消灭の危机にあると言われており、アイヌの言叶であるアイヌ语もその中の一つとして数えられています1)。アイヌが多く住むまち平取町二風谷では、この言語文化を復活させるため、教育現場を中心にアイヌ語普及に取り組んでいます。また北大には、公共交通機関と協力したアイヌ語放送のサービスを実現するなど、アイヌ語普及に尽力している研究者がいます。「アイヌを识る」最終回は、これらの取り組みを通じて描かれる、北海道の未来の姿を紹介します。

【田渕久伦?颁辞厂罢贰笔本科生/社会人】

アイヌ语の背景と现状

アイヌ語には大きく分けて、平取、様似、釧路、旭川などにもともと住んでいた人たちによる北海道方言と、第2次世界大戦後,サハリン (樺太) から北海道に移住した人たちによる樺太方言と、かつてウルップ(得撫)島(アイヌ語で紅鱒を意味するウルプから由来)以北の北千島に居住していた人たちによる千島方言の3種類があります。しかし、現在アイヌ语を話せる人がとても少なくなっています。それは、明治政府による「旧土人保護法」をはじめとする同化政策や、和人によるアイヌに対する差別の中で、アイヌ语を使う場が失われていったこと。そして就業をするために日本语を話さなければならないという社会的ニーズなどが原因です2)。2007年の推定によると、北海道に住む約1万5000人のアイヌの中で、アイヌ语を流暢に話せる母語話者は10人しかいません3)。アイヌの取材を通じて私たちが见たのは、この危机的状况と向き合いアイヌ语の復活に取り组む人たちの姿でした。

アイヌ语教育の実践

言語の習得には聞く、話す、読む、書くの4つのスキルが必要です。まず、「話す」スキルを学ぶ場所として、アイヌ語教室があります。アイヌ語伝承活動について、二風谷小学校でアイヌ語講師を務めている関根健司さん(二風谷アイヌ文化博物館 職員)に話を聞きました。関根さんはアイヌ語教室で市民向けの講座に力を入れる一方、平取町立二風谷小学校で2014年から実施されている総合学習の時間を利用したアイヌ語教育の講師も務めています。二風谷小学校のアイヌ語教育では、学校内の授業だけではなくアイヌ文化博物館や沙流川歴史館での調査?学習も行なっていて、12月には「ハララキ(アイヌ語で鶴の舞という意味)集会」でアイヌ語学習の発表会をしています。実際に二風谷小学校のハララキ集会に参加してみると、児童がグループになってアイヌの地名や料理、先祖供養方法などを模造紙やパワーポイントにまとめて発表していました。小学校関係者だけではなく、二風谷に住む一般の方も参加していて、小学生がアイヌ文化を学ぶ姿にとても感銘を受けていました。

(年间50时间のアイヌ文化学习を行なっている平取町立二风谷小学校)
(平取町立二风谷小学校の廊下にはアイヌ语学习の教材が展示されています)?
(アイヌ伝统料理について発表する二风谷小学校の児童たち)

関根さんの活動は二風谷内だけにとどまりません。道内各地、さらには東京など道外からもアイヌ語講師の依頼がきます。「アイヌ語が広まるならどこでも行きます。そこから熱心にアイヌ语を学んでくれる人が増えてくれるといいなって思っています。」と語ってくれました。

誰でも聞けるアイヌ语を目指して

次に、「聞く」ことにフォーカスを当てた取り組みとして、平取町では平成30年4月から路線バスの車内放送をアイヌ語で行うサービスがスタートしました。「アイヌ語が流れる公共の場を作ることが重要」と語ったのは、この取り組みの提案をした北原モコットゥナ?次郎太さん(北海道大学アイヌ先住民研究センター准教授)です。北原さんは、習熟度別や日常会話の場面別教材がないこと、教えることができる人が少ないことがアイヌ語の普及活動の課題になっていると考えています。人々が行き交う公共の場でアイヌ語が流れ、日常的に耳にすることで、最初の教材の代わりとなります。しかし、現在はアイヌ语を使う人が少ないため、その機会はほとんどありません。そこで北原さんは人々が日常で使う公共交通機関に着目。内閣官房アイヌ総合政策室北海道分室と関根真紀さんの協力により、道南バスでの実施が実現しました。

北原さんは、构想から実现に至るまで、道南バスと协力して入念に準备を进めていきました。计画を进めていくうちに、バス停の名前をどうするかという壁にぶつかりました。既存のバス停名のままではアイヌ语ではありません。そこで、二风谷の古い地図と照らし合わせて昔の地名を探し出し、それをバス停の名前とすることで课题を解决したのが、先ほどの関根健司さんです。ちなみに、アイヌ语のバス车内アナウンスは関根摩耶さんが担当しています。

アイヌ语バスアナウンスは、日高ターミナル発着の3つの路线が対象となっています。放送はいずれも1日当たり1~3便で、平取町内の新日东―荷菜摘间で行っています。またバス车内アナウンスをアイヌ语で行う他、乗客に向けたアイヌ语バス停のパンフレットも设置されています。?

「バスアナウンスをやってみて、観光客にアイヌ语を知ってもらうとか、アイヌ文化に触れてもらうことが注目されているんですけど、私が大事だと思っているのはアイヌ自身がアイヌ语を聞ける場所が増えることなんです。」と北原さんはアイヌ语を広める意義を語ってくれました。北原さんは、自身もアイヌとしてアイヌ语を使いたいと思っています。そんな中で多くのアイヌと出会う中で、アイヌ语を学び直したいという人たちに出会いました。その強い動機の一つに「先祖との繋がりを確かめたい」という声が多かったそうです。?

(道南バスのアイヌ语案内パンフレット)
北海道の公用语へ向けた第一歩

アイヌ語は特殊な場所で使うものではなく、誰もが親しみを持って使えるものです。少しでもアイヌ语を使う輪が広がることを北原さんや関根さんは願っています。今、北原さんが大切にしているのが「イランカラ??テキャンペーン」です。「イランカラ??テ」はアイヌ語で「こんにちは」を意味する挨拶。アメリカのHello、ハワイのアロハ、沖縄のハイサイなどのような感覚で「イランカラ??テ」を多くの人に使ってもらうことがアイヌ語の普及への第一歩になると考えています。「学校の校長先生に対して、朝礼のおはようの後にイランカラ??テを使って欲しいとお願いしています。校長先生が日常的にイランカラ??テを使うことで、先生や子どもたちがアイヌ语を使いやすい環境になります。」と北原さん。このキャンペーンがより効果的になるための工夫を考えています。

関根さんは「アイヌ語教育をもっと広げて、アイヌ语を北海道の公用語にしたい。」という夢を持っています。この壮大な夢には、ロールモデルが存在します。6年前に、同じく話者が激減していると言われていたニュージーランドのマオリ語が見事に復活していることを見たのがきっかけです。現地ではマオリ語によるニュース番組や子供番組が放映されたり、マオリ語の幼児教育が積極的に行われていました。マオリ語が使えることが観光資源となり、産業や需要を生んでいることにより言語存続の危機を回避した歴史を知った時、「どーんと、正解を見た気分になった。」と関根さんは語りました。関根さんは私たちを含めた北海道に暮らす誰もがアイヌ语を話せる未来を目指しています。?

(いつかはアイヌ语を北海道の公用語にしたいと語る関根健司さん)

私たちはアイヌについて「北海道の先住民族である」という表面上の知識しかありませんでした。事前学習を重ねる中で、アイヌが歩んだ歴史的背景や、今を生きるアイヌの姿を知りました。北海道命名150年の節目にあたる年に取材を開始し、この記事を通して「アイヌについて、私たち取材班はもっと知らなければならない」という思いが強くなりました。二風谷を訪問し、アイヌに携わる多くの方々に話を聞き、取材を重ねました。それらを通してわかったことはアイヌの文化や歴史を守り継承するために、想像を超える様々な取り組みが行われ、多くの方々が関わっていることです。また、多様な視点?角度から研究をしている方々に話を聞くことで、アイヌ語復興へ描く未来を垣間見ることができました。そして北海道に住む私たちライティング?編集実習班も、アイヌの過去を学び、未来を自分ごととして考えることの大切さがわかりました。この「アイヌを识る」シリーズの記事を通してアイヌが歩んだ軌跡と思い、それを受け継ぐ人たちの活動を知ってもらえたらと思います。

参考文献:

  1. ユネスコ(国連教育科学文化機関)「Atlas of the World’s Languages in Danger”(第3版)」,2,2009
  2. ジェフリー?ゲーマン「危机的な状况にある言语?方言の保存?継承に関わる取り组みなどの実态に関する调査研究事业(アイヌ语)」『现在のアイヌ语保存?継承の状况背景』,2,2013
  3. Bradley, D. 「Languages of Mainland South-East Asia (2007) In O. Miyaoka, O. Sakiyama, and M. E. Krauss (eds.), The vanishing languages of the Pacific Rim,」 pp. 301–336. Oxford Linguistics. Oxford: Oxford University Press.

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2019.09.12

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