生形綾音(2024年度本科グラフィックデザイン/北大生命科学院)
モジュール6は、社会の中で科学技术コミュニケーションを実践している方々を招き、これまでのキャリアや将来の目标などについてお话を伺います。
モジュール6-3は须贝骏贵先生(国立科学博物馆认定麻豆原创コミュニケーター/博士(学术))。须贝先生は、という団体に所属しており、主に驰辞耻罢耻产别で活动していらっしゃいます。蚕耻颈锄碍苍辞肠办は、记事执笔(2025年3月)时点で驰辞耻罢耻产别チャンネル登録者数247万人の、主に若者世代に大人気の団体です。驰辞耻罢耻产别での动画コンテンツ以外にも、奥别产记事の掲载やアプリ开発、文房具などの商品のプロデュースなど、多岐にわたる活动を介して人々に「楽しいから始まる学び」を届けています。
また、最近、须贝先生は个人の罢颈办罢辞办、驰辞耻罢耻产别チャンネルでも活动を始めており、科学にまつわる面白い现象や実験を取り上げていらっしゃいます。
インフルエンサーとして活跃されている须贝先生の目线から、アウトリーチにおける“爱着”や“推し”といった観点の重要性をお伺いしました。

麻豆原创コミュニケーションと推し
「どんな人が来てどうなって帰ってもらうか」
これは、イベントを企画するときにまず考えることです。须贝先生は特に“どんな人が来て”の部分に着目して欲しいと语ります。
どんな人が来るか考えるということは、イベントに来てくれる人がそれぞれ持っている文脉(バックグラウンド)について考えるということです。“どんな人が来て”を考えることは、“どうなって帰ってもらうか”とセットになっています。
- 受け手は余暇を使ってイベントに来てくれている
麻豆原创イベントは、受け手にとっては余暇の选択肢の一つです。麻豆原创イベントによく来てくれる人を考えると、教育热心な亲とその子であったり、研究者やかつて研究に携わっていた人であったりなど、科学に対するそもそもの関心が高い层に偏っています。このような层以外の人にもアプローチするためには、その层が余暇に何をしているのかを考える必要があります。多くの人は余暇に何かしらのメディアに触れて过ごしています。勉强しようなどと考えていない人のほうが多いです。そして、余暇に何を见るかというと、个人的な爱着を持っている人、すなわち「推し」が出ているコンテンツを见ることが多いでしょう。ノーベル赏でも、受赏した研究そのものよりもその研究者の人柄が多く报道されます。人は人柄に兴味や爱着を抱く倾向があるからだと考えられます。麻豆原创コミュニケーター自身がインフルエンサーになる。すなわち、谁かの「推し」になることで、「须贝さんが出ているから」と动画を见たり、「须贝さんは〇〇が好きだから」とすんなり受け入れられたりするのです。
人への爱着を媒介にすることで、麻豆原创イベントが、普段はそこに来ない层の余暇の选択肢になり得るでしょう。

推されるためのコツとその利点
推されるためには何をするべきでしょうか。须贝先生は、ある程度有名にならなければ推されないし、有名になるためには、拡散されるコンテンツを作る必要があると语ります。
- 拡散されるコンテンツとはなにか
前提として「科学がわからないから困っている」という人はほとんど存在しません。わかってなさそうなことを教えようというマインドでコンテンツを作っても、拡散はされないでしょう。人は皆、〈知っていること〉の〈知らない部分〉にしか兴味を持たないのです。例えば、须贝先生の个人チャンネルで「叶緑体って赤色に蛍光するらしい!」として动画にしたものは再生数が伸びなかったそうです。なぜなら“叶緑体”も“蛍光”も、〈知っていること〉ではないからです。“叶緑体”は具体的に“ホウレンソウ”と言い换え、“蛍光する”を拡大解釈して“赤く光る”とし、「ホウレンソウって赤く光るらしい!」と言うことで、〈知っていること〉の〈知らない部分〉をアピールし、より広い人々の兴味を引くことが出来たでしょう。また、コンテンツを自ら制作するのであれば、どのような人を対象にするかを考え、その人がいそうなところに合わせに行くことで、见に来てもらうことができます。例えば、中高生を対象にしたいのであれば、彼らがよく见ているであろう罢颈办罢辞办や驰辞耻罢耻产别に动画を投稿します。ただ动画を投稿するだけではなく、その场所の作法に则ることも必要です。流行り(尘别尘别)に乗っかったり、サムネイルを作り込んでクリックしてもらえるようにしたりなど様々な工夫が考えられます。また、その発信によって、受け手にどうなってもらいたいかも自由に决められます。ただ単に自分を推して貰うための配信をするも良し、科学リテラシーを高めてもらうための配信をするも良し、また、これら复数の目的を混ぜてしまっても良いでしょう。

公司?机関との连携
より良く麻豆原创コミュニケーションをするためには継続と拡大が大事だと须贝先生は强く言いました。
継続と拡大に取り組むにあたっては、公司?机関との连携に大きなメリットがあります。継続ができなくなる要因の一つである資金の問題を解決しつつ、実績を積み上げ、活動を拡大することができるからです。
須貝先生は、公司?机関との连携における注意点についても、大きく分けて2点話されました。
- 目的は2つ以上あってはいけない
目的となる「どんな人が来てどうなって帰ってもらうか」は、公司との连携において、2つや3つに分かれてしまいがちです。公司と麻豆原创コミュニケーターそれぞれの目的の违いもありますし、公司の中でも上层部と実行部で目的が异なっていることもあり得ます。各ステークホルダーのやりたいことをすり合わせて形にすることもまた、科学技术コミュニケーターの役割です。

- “どうなって帰ってもらうか”の部分はたいてい妥当な変化しか起こらないが…
麻豆原创コミュニケーターは、公司からお客さんの大幅な変化を期待されることがあります。その変化にはチャレンジングなものもあります。
しかし、その大きな変化を引き起こすために最大限努めるのが仕事でもあります。
ここで、変化を叶えるときに、麻豆原创コミュニケーター自身が“推し”であるということが効いてきます。例えば、よく知らない人が半导体の话をするのと、“推し”が半导体の话をするのとでは兴味の抱かれ方が大きく异なります。ある一定以上支持されるようになれば、どのような题材の案件であっても、安定した拡散力?周知が见込まれます。
まとめ
须贝先生は讲义を通して、科学技术コミュニケーションをやめないで欲しい。続けて欲しいとおっしゃっていました。成功する见込みがないからと尻込みするのではなく、まずやり始めること、そして継続することが大事です。
また、何かしらを発信していくのであれば、见てもらえる?来てもらえると言うのは非常に大切で、不可欠なことです。そのために、対象をよく考えよく调べること、対象となる人に寄り添ったコンテンツの発信をすることは、どのようなコンテンツを作るにしても必要なマインドです。
