2022年2月6日(日)、オリジナルゲームを用いたワークショップ「e-対话?ゲームで考える海の生态系?」を开催しました。24時間降雪量が60センチを観測するなど記録的な大雪となった札幌でしたが、天気の影響をほとんど影響を受けないのがオンラインの強み。全国各地から16名の方が参加してくださり、無事開催することができました。
本イベントは2021年度対话の場創造実習主催のイベント「対话day」の一環として行われ、阿部?田中?千葉?波田?山之内を中心として企画?運営を行いました。海の生态系をテーマとし、ゲームを通して海やヒト同士の関わりについて参加者と共に考え、対话を行いました。
山之内海映(2021年度 本科/学生)

ゲームの力を借りる!
今回の対话dayの統一テーマは「科学と社会」。私たちヒトが他の生き物や科学技術とどう付き合っていけばよいのかを共に話し合い、考えることが目的です。科学の楽しさを紹介するイベントに比べて、科学のシリアスな側面についても踏み込んで対话を行うことは、多くの方にとって難しい印象を与えがちです。企画にあたり私たちは、初対面の人とお話しすることが苦手な方や、テーマに難しさを感じる方にも、イベントに参加してもらい、一緒に考える機会を作りたいと考えました。そのためにはテーマや対话に関心がない人でも参加する動機となる大きな魅力があること、そして自然と対话を生み出すプログラムであることが必要です。そこで、私たちはゲームの力を借りることにしました。
ゲームには、子供から大人までみんなに愛される魅力と、互いにプレイすることで生み出される協働の場を通じて、参加者同士の対话のきっかけを生み出す力があります。また、ゲーム中の選択や対话を通して多様な考え方があることや、課題への向き合い方を自分で発见できる、行きつくようにしたいという狙いもありました。
海の生态系ゲームづくりに挑戦
私たちは多くの海からの恵みを受けています。しかし、日常生活で海との関わりついて考える機会は多くありません。地球温暖化や過剰な漁業による海の変化が問題となっている今、海との付き合い方について一緒に考えたいという理由から、今回のテーマは「海の生态系」としました。

さあ、ここからが大変!オンラインで遊ぶことができ、かつ対话を促進する面白いゲームを作らなくてはなりません。既存のゲームをプレイしながら意見を出し合い、ゲーム制作経験のあるメンバーを中心に土台を作り上げました。その後も何度もプレイしては改善して…を繰り返し、ようやく完成したのが「ギョギョバトル」です。


いよいよイベント当日!
イベントでは简単に生态ピラミッドや森林と海の関係についてレクチャーを行いました。その后4人ずつに分かれてゲームスタートです。

ギョギョバトルは、渔业をし、获得得点を竞うゲームです。ポイントの异なる5种の鱼の渔获?植林?技术発展のうち毎ターン2アクションを选択し、ポイントを获得していきます。选択する上で考える必要のあるポイントは3つあります。
- プレイヤー同士が同じ鱼を获り合うと「乱获」となり获得ポイントが减ってしまうこと。
- 海の环境がプランクトン数に、プランクトン数は鱼の数に、ピラミッド下段の鱼の数が上段の鱼の数に影响を与える仕组みになっていること
- 技术の発展は自分のアクション数を増やすことができるが全体の海に环境负荷を与えること
これらを考虑しながら自分の选択をしていきます。少し复雑なルールではありますが、皆さんもチュートリアルプレーを终えてルールを覚えることができた様子です。

いざ本番プレイ!
1回目はまだ探り探りでプレイしている様子でした。技术発展を积极的に行う方もいれば、环境负荷を意识して植林をする方もいます。中学生や高校生の参加者も楽しそうに、大人も真剣になってプレイしていました。ゲームが终わると2回目に向けて作戦タイム。优胜者を中心に、どうしたら胜てるのかをみんなで话し合います。得点が高い鱼を获ればいい?技术発展を先にした方がいい?などチームによって违う意见も出ていたようです。


次はメンバーを変え、2回目の挑戦です。今回は积极的に1ラウンド目から技术発展を选択する方が多かったようです。すると环境メーターがマイナスになっていき、プランクトンが减り、鱼も减っていってしまいました。最后には贝とイカが1匹ずつしか残っていないという「枯れた海」状态になったチームも…。1回目のプレイ后の海とは全く违う结果になっていました。


私たちと海のよりよい付き合い方を考える
ゲーム后にはチームでお话タイム。ゲームで感じたことや、现実世界ではどうしたら豊かな海を保てるのかなど考えを共有しました。参加者からは、
「1回目はエシカルな視点で資源保護に拠ったため点数が少なかった。 だから、2回目はポイントをとりに行ったがみんなが同じ考えで、やはり資源が枯渇してしまった。」
「技术の発展を选択するとき、环境负荷を増やすことへの罪悪感と同时に、他のプレイヤーの方が森林を植えてくれるかなという考えもあった」
などといった环境と利益を両立させることの难しさや、谁かがやってくれるだろうという现実世界にも起こりうる心理、自分だけでなく他の人がいる难しさといった感想があり、ゲームを通して様々な気づきがあったようです。
では、どうしたら豊かな海を保てるのだろうか?と问いに対しては、
「人によって考え方が违う。海を守るためには、みんなで技术利用や植林について话し合いすり合わせる必要がある。ただそのためには、信頼関係の构筑がバランスをとるカギなのでは」
という意見も出ていました。ゲームで盛り上がることで話もしやすくなり、e(いい)対话が生まれていたのではないでしょうか。
最后に
イベントの企画、運営を通して周りの人の考えに触れ、多くの学びを得ることができました。準備過程ではメンバーと何度も何度も話し合いを重ねました。そのたびに自分にはなかった発想に驚かされ、想いに共感し、心の幅が広がった気がします。イベント当日では、参加者それぞれのバックグラウンドによって感じ方も戦略も違っていました。参加者のプレイの様子やおしゃべりの様子から興味深い発見が得られました。自分自身も改めて対话の魅力を実感しました。
受讲生が制作し、本ワークショップで使用した「ギョギョバトル」は、イベントや学校でもお使いいただけるよう、ゲームコンテンツならびにルールブックを后日公开予定です。参加者の皆様からも、もっとこうしたら面白いんじゃないか、こういうルールをつけてもよさそうなどたくさんのコメントをいただき、ありがとうございました。さらにパワーアップさせ、公开したいと思います。お楽しみに!
ご参加いただいた皆様、イベント开催までご协力?お手伝いいただいた颁辞厂罢贰笔の先生方、ありがとうございました。
対话の場の創造実習:阿部悠、田中文佳、千葉泰史、波田和人、山之内海映