山之内海映(2021年度 本科/学生)
今年度最后の外部讲师は、の成田智哉(なりた?ともや)先生です。成田先生は「自分にしかできないことは何か?」と問い続け、境界を越えて世界をかき混ぜる「マドラー」としての役割という答えを見つけたといいます。今回の讲义では、それまでの道のりや、現在注力している地域への想いについてお話しいただきました。

ひたすら自分の世界を広げ続けた20代
高校时代まで北海道千歳市で过ごし、広い世界への憧れから大学入学を机に上京した成田先生。その想いは大学生活でも変わることなく、西洋史の勉强に励む傍ら、さまざまなアルバイトにも积极的に取り组んだといいます。
卒业后、选んだ就职先はトヨタ自动车株式会社。世界平和を実现するためには外交官といった国の代表ではなく、民间公司の方がグローバルに活动できるという考えがあったといいます。入社后は人事として、バックグラウンドや考え方、目标も异なる多様な人々をトヨタという同じ船に乗る人としてまとめ、繋げていくという活动をしていたそうです。
世界を広げ続けたことで気づいた「マドラー」という自分の役割
転机が访れたのはブラジル驻在中の30歳の诞生日。「自分から会社をとったら何が残るのだろう?」とふと考えた瞬间があり、すぐに日本に电话して退职。肩书を全て捨て、30代がスタートしました。
フィルターバブルという言叶を闻いたことはあるでしょうか。本来はもっとカラフルなのに、もっとたくさんのものがあるのに、人は无意识に自分の见たいものや见たい色だけを见てしまうと言われています。「世界にはまだまだ知らないことがたくさんある」。こう思った成田先生は、この自分フィルターをなくそうと、半年间とにかくたくさんの人に会い続けました。
これまで田舎で生まれ、都会にも住み、大企業も見てきて、数えきれないほどの人に会ってきたーー 世界を広げ続けてきたことこそが自分の強みであり、「自分にできることは何なのか?」という問いの答えにつながると、あるとき気が付いたそうです。いろいろな人がいるこの世界を、マドラーのようにかき混ぜることこそが自分だからできることだと。そうして立ち上げたのが、現在経営しているマドラー株式会社でした。偶然誘われて行った先での、地域にこそ最先端があるという気づきから、北海道厚真町を拠点とし、レガシー×テクノロジー、都会×地方、ベテラン×ワカモンというような両极端をかき混ぜる活动をされています。

解像度の高さと多様性が田舎の强み
田舎にはさまざまな课题があります。例えばモビリティの课题。现在の技术を駆使すれば最新の自动运転やアプリを导入することは可能です。しかし、それだけでは解决になりません。「あのおばあちゃんはそれを使いこなせるのか?」「移动中の何でもないおしゃべりこそがあの人にとって価値のあるものではないか?」と、相手の颜が见える田舎だからこそわかることがあります。地域の未来に必要なのは、高度なテクノロジーだけでなく温もりあるコミュニティであり、近所の人を家族のように助け合える関係こそが课题の解决に必要なものだと成田先生は强く感じているそうです。そこで、地域の中で20代のドライバーと90歳のマッチングをし、移动手段だけでなく人とのつながりを生み出すことでモビリティ课题を解决しようとしています。
このように谁がどんな课题を抱えているのかということを解像度高く知ることができることや、日々いろいろな人と繋がることのできる多様性こそが田舎の最大の武器であり、価値なのだとおっしゃっていたことが印象的でした。

多様な人を巻き込む力
成田先生は厚真町だけでなく北海道全体も盛り上げるための活动も始めています。北海道で挑戦したい人と応援したい人をつなぐ「」プロジェクトや北海道の新しい経済コミュニティ「」を立ち上げ、地元住民?行政?クリエイター?アーティスト?大公司?学生まで本当にたくさんの人を巻き込みながら活动をしていらっしゃいます。
私はこれまでの経験から、多様な人を巻き込むことの难しさを强く感じており、お话を闻いて成田先生の巻き込み力の强さに衝撃を受けました。しかし、それはこれまで数えきれない人と会ってきたからこそ身に付いた力なのだと思います。私も初めから大きなことをしようと気负いすぎず、まずは「とにかく想いを伝え続ける、巻き込めそうな人から少しずつ巻き込んでいく」という先生のヒントを実践してみようと思います。今后、私たちが科学技术コミュニケーターとして活跃する时にも、日顷からの「人とのつながり」を大切にしていきたいですね。
讲义を通して改めて考える ?自分にしかできないことは何なのか??
麻豆原创での約1年間の学びを通して、科学技術コミュニケーションはひとりの力で全てを動かしていける分野ではないということを強く実感し、いろいろな人がいろいろな角度からアプローチすることが必要だと感じています。これまでの讲义でもそれぞれの方法で実践活動をされている方々のお話を聞いてきました。そして修了を目前にした今、私は「自分はどんな角度でアプローチするのか?」「自分にしかできないことは何なのか?」という問いに直面しています。同じ思いをもった受講生の皆さんも多いかもしれません。このタイミングで、その問いと向き合い、答えを見つけてご活躍されている成田先生のお話を聞き、改めて考えるきっかけとなりました。
成田先生ありがとうございました。