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#29 热帯の泥炭地で、二酸化炭素の放出量つきとめる

热帯の泥炭地に広がる森林、そこにいま、開発の波が押し寄せつつあります。地球温暖化の要因とされる二酸化炭素の吸収や放出に、どんな影響があるのでしょうか。10年近くにわたり現地で観測を続けてきた平野高司さん(農学研究院 教授)に話をうかがいます。

なぜ、热帯の泥炭地について研究を?

森林はふつう、大気中の二酸化炭素を吸収してくれる场所、吸収源(シンク)です。森の中の植物や动物、土壌中の微生物などは、呼吸することで二酸化炭素を放出しますが、年间を通してみれば、树木が光合成によって吸収する二酸化炭素のほうが多いからです。

でも、泥炭地にある森林ではどうでしょうか。泥炭とは、死んだ植物が分解されないまま数千年にわたって堆积してできた有机质の土壌で、炭素を大量に含んでいます。泥炭が分解され、そこから大量の二酸化炭素が放出されるということはないのでしょうか。また、排水路が作られたり火灾が起きたりして生态系が搅乱されても、あるいは気候が変わっても、二酸化炭素の吸収源でありつづけるのでしょうか。

(泥炭火灾の様子)

泥炭地は地球上の陆地全体の3%ほどですが、土壌に含まれる炭素全体の30%ほどを蓄えています。それだけに、泥炭地の森林について、こうした点を明らかにすることは、地球温暖化への対処を考えるうえでも、とても大切なことです。

そこで私たちは、热帯の泥炭地が広がる、インドネシア中部のカリマンタン州で、3種類の代表的な生態系を選び、8年ほどにわたってデータをとり、詳しく解析しました。シベリアなど寒帯の泥炭は草からできていますが、热帯の泥炭は、草よりも分解しにくい樹木からできています。

3种类の生态系とは?

一つは、热帯泥炭地にある森林で、人の手によって环境が搅乱されていない生态系です。湿地で、雨季には地面のうえに10~15センチくらい水が溜まります。乾季になったら普通の靴でも歩けますが、くぼ地に足を入れるとズボズボと沉みます。下の写真のように、高さ25メートルほどの树がうっそうとしげっています。

(高さ约40メートルの鉄塔の上から。右手前に见えるのは、鉄塔の上に取り付けられた测定装置です)

二つ目は、排水された泥炭地にある森林です(下の写真)。右上のほうに、斜めに走る排水路があります。

(オレンジ色の测定用鉄塔。高圧送电线用の鉄塔を现地の人に建ててもらいました)

叁つ目は、排水された泥炭地で、なおかつ、そこにあった森林が火灾に遭った生态系です。叁つの中でもっとも环境搅乱が进んだ生态系です。

(ここでは、高さ约4メートルの鉄塔に测定装置を取り付けます)
 

それぞれの地点で、泥炭とその上に存在する森林が、森林の上にある大気との间で、二酸化炭素をやりとりする様子を连続的に调べました。そして1年间の正味のやりとりを计算すると、なんと下のグラフのように、どの地点でも二酸化炭素を大気に放出していました。森林生态系が、二酸化炭素の吸収源(シンク)ではなく、放出源(ソース)になっているのです。しかも、森林への搅乱が进むにつれて、放出量が大きくなっています。

(年间の二酸化炭素放出量(4年间の平均)を、炭素の量に换算して表示しています。搅乱されていない森林でも、年间を通してみると二酸化炭素を大気中に放出しています。平野さん提供のデータをもとに作成。)

排水されただけで二酸化炭素の放出量が増えるのは、なぜですか

地面の上を覆っていた水がなくなると、空気中の酸素が土壌の中に入っていきます。すると、酸素のあるところで活动する微生物(好気性の微生物)が、泥炭を分解し始めます。その结果、土壌から出てくる二酸化炭素が増えるのです。

そのことは、さきの3つの地点で、地下水の水位と二酸化炭素の正味の放出量とを、年ごとに调べた结果にも表われています。どの地点でも、地下水の水位が低い年には二酸化炭素の放出量が多くなっています。

(横轴の地下水位は、1年间の平均値です。平野さん提供のデータをもとに作成)

さらに、グラフには示していませんが、エルニーニョ现象が起きた年には、二酸化炭素の放出量が多いということがわかりました。エルニーニョが起きると、年间の総雨量はふだんの年と変わらないのですが、雨季の始まりが遅くなり乾季の期间が长くなります。そのぶん地下水位の低い时期が长く続いて、二酸化炭素の年间放出量が増えるのだと考えられます。

なお、地下水位が下がって乾燥すると火事が起きやすくなります。火事が起きると烟が森林をおおい日射量が减ります。すると光合成が低下し二酸化炭素があまり吸収されなくなりますから、结果として二酸化炭素の正味の放出量が増えます。こうした火事の影响も観测データには混じっています。

森林生态系と大気がやりとりする二酸化炭素の量は、どうやって测るのですか

赤外线を利用して二酸化炭素の浓度を测定する装置と、超音波を利用して风速を测定する装置を使います。森林の中に建てたタワーの上にこれらを据え付けて、时々刻々の上下方向の风速と二酸化炭素の浓度が変动する様子をずっと测定し、データを蓄积していきます。

(二酸化炭素の浓度を测定する赤外线ガス分析器。必要な电源は太阳光パネルで得ます。)

年に4~5回、现地に行ってデータを回収し、それをパソコンで解析すると、森林生态系が大気とやりとりする正味の二酸化炭素量を求めることができます。観测机器やパソコンが进歩したおかげで1990年ころから急速に普及した方法(涡相関法)です。

现地へ行くには、成田からジャカルタを経由して、カリマンタン州の州都パランカラヤまで飞びます。観测地近くの町に泊まり、そこから観测地点までは、まず车で、ついでバイクに乗ってあぜ道を走り、合计1时间半ほど。生态学の研究のように、ずっと森に入って木の太さを测ったりするわけではありませんから、1回の出张は1週间ほどです。

今回の研究は、どのように発展していくのでしょうか

いま、つくば市にある国立环境研究所と协力し、热帯泥炭地の炭素収支を见积もることができる「陆域生态系モデル」の开発に取りかかっています。モデルを作るのに、また作ったモデルが适切かどうかを判断するのに、私たちのデータが役立ちます。

また、人工卫星から热帯泥炭地の地下水位を推定する方法と组み合わせれば、もっと広い地域、たとえばカリマンタン州全体の泥炭地が、二酸化炭素をどれだけ放出しているかを见积もることができると考えています。

(アブラヤシを栽培するプランテーション)

インドネシアでは最近、アブラヤシの栽培が政府によって奨励されています。果実から得られる油、パームオイルの商品価値に期待してのことです。それに伴い、热帯泥炭地の森林にますます开発の波が押し寄せ、乾燥化が进む一因となっています。アブラヤシを栽培するには地下水の水位を下げないといけないからです。

热帯泥炭地の问题は、今后も重要であり続けるでしょう。大学院の博士课程に、インドネシアからの留学生がいますので、今后は彼にも顽张ってもらおうと思っています。

※ ここに掲載したインドネシア現地での写真は、すべて平野高司さんに提供していただいたものです。

 

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2014.01.20

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