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#41 海底数千メートルの世界に挑む。岩石から地球の歴史をひも解く

簡単には近づくことのできない海底。地球表層の6割以上の面積を占める海洋の地殻がどのようにつくられたか、まだ解明されていない部分が多くあります。今回、その手がかりとなる岩石の採取に、世界で初めて成功した前田仁一郎さん(理学研究院 特任准教授)とピトン マリさん(理学研究院 助教)らにお話をうかがいました。

(左:前田さん、右:ピトンさん)

地球の歴史をひも解く研究

岩石は鉱物と呼ばれる结晶の集合体です。例えば石英(水晶)が鉱物の代表的なもので,宝石のダイヤモンドやルビー、サファイヤなどもそうです。岩石のなかに入っている鉱物の种类や化学组成、それにどれくらい入っているかなどを调べれば、岩石が形成された温度や圧力、つまりどの位深いところでできたのかなど大変多くのことがわかるのです。また同位体比をはかることによって生成された年代もわかります。

海底のプレートは少しずつ动いています。例えば太平洋の海底は、太平洋の东にある东太平洋海岭から日本の方に近づいてきていて、今沉み込んでいる最も古い海底は约1亿7000万年前に东太平洋海岭でつくられたものです。

地球の进化を理解する上でのなぞ

地球は成層構造をしています。真ん中に「核(コア)」があります。コアの周りに「マントル」があり、さらにその上に「地殻」が存在しています。「地殻」は、ゆで卵に例えると卵の殻のような部分で、直接アクセスできるので核やマントルに比べると圧倒的に多くの研究が行われています。それでも判っていないことが沢山あるのです。今回の発見もその 1 つでした。

大陸の地殻(比較的 SiO2に富む)と海の地殻(厂颈翱2に乏しい)は本质的に性质やでき方が违っています。海には简単に潜ることができないので、陆にいながら研究できる大陆の地殻に比べ、海の地殻はわからないことだらけです。详しい研究がはじまったのは第二次世界大戦以降であり、大陆移动説や海洋底拡大説を経てプレートテクトニクスが完成したのもまさに海底の研究の成果であるのです。

地球表层の6割以上の面积を占める海洋地殻がどのようにしてつくられるのかはまだ完全には解明されてはいません。それはその过程で形成されるはずの岩石、つまり「初生的层状はんれい岩」がまだどこからも见つかっていなかったというのも大きな理由の一つです。今回初めて採取された「初生的层状はんれい岩」は、海洋地殻の形成プロセスと、海洋地殻全体の化学组成を知るための大きな手がかりとなりました。

(掘削したはんれい岩の写真)

地球の表层を知る上で、重要なキーとなる岩石を手に入れる

今回の調査は、ガラパゴス諸島西方沖約1000kmにある東太平洋海嶺で行いました。ここは、地学研究者にとって、地球上にある魅力的な名所の一つ。なぜかというと、東から別の新しい海嶺が進んできているために,約120 万年前に東太平洋海嶺でできた海洋プレートが切り裂かれて深い割れ目ができています。その裂け目に、通常なら地下深くに隠されている岩石が顔を出しています。

このような地下深くにある岩石が断层などによって比较的浅い位置に颜を出している场所をテクトニック(构造的な)ウィンドウといいます。つまり「深い部分の地殻が见える窓」ですね。地殻の深くにある岩石を採取するためにまともに上から掘っていては、何ヶ月もあるいは何年も掘り続けなければなりませんからね。海洋地殻がどのようにつくられたのかを知るために、この场所にある形成时の状态に近い岩石を採取しました。

(并べられた岩石)

どうやって採取するのですか?まさか潜ったり???

もぐりませんよ。石油や温泉のボーリングと全く同じです。掘削船には高いやぐらがあり、そこからドリルを海底におろして掘削します。海域での調査は水深4000mを越える深海底で行われるので、時間もお金もかかる困難な作業となります。その中でも場所を決めるのは最も重要な作業とも言えます。見えない海底の中を推測し、事前調査を入念に行います。潜水調査船で調査したり、ときには人工的に地震を起こすことで、地震波の違いから岩石の性質の違いを調べます。それでもまだ完璧ではありません。以前に大西洋中央海嶺に調査にいったときは、浅いところに地殻とマントルの境界があるはずだったのですが、この時は 1400 m も掘りましたが結局最後まで狙っていたマントルには到達しませんでした。

海底深くにおける作业ですので、掘削すべき场所が见つかりにくい上に、岩石を掘削するために使うドリルは约6时间しか穴をほれません。ドリルの先の刃はとても固い金属で作られていますが、回転の摩擦でボロボロになって使えなくなってしまうからです。また、まわりの岩石の圧力によって孔がつぶれてしまうこともあります。その场合には别の穴を掘るしかないこともありますし,船の上からセメントを入れて固めてからもう一度掘りなおすこともあります。掘った后には丸い筒のようなものを穴に入れて、穴がつぶれないようにすることも多いのです。

今回の调査では约2ヶ月で16程度の穴を掘ることになりました。つまり、中々うまく掘れなくて场所を何回も変えざるをえなかったのです。こんな具合で最初のうちは岩石がとれない日が続きました。初めてうまくとれたのが确かクリスマスの日で、「サンタの赠り物だ」なんて言って乗船者たちでお祝いしました。

(掘削した岩石と一绪に)

20年越しの想いを达成

実は、20年前にも同じ场所で掘削がおこなわれました。この时はちょっと离れた场所で地殻の浅い部分を掘りました。その时にこの场所の重要性がはっきりと判ったのですが、结局もう一度ここで掘削するのに20年という长い準备期间がかかったのです。海底掘削の研究には地道で长い準备が必要なのです。この20年前も掘削は困难で、なかなかうまくいきませんでした。掘削のための船はジョイデスレゾリューション号といって20年前も今回も同じですが、今回は掘削の装置とそれに技术が进歩したのですね。そのおかげで研究の目的を达することができました。わたしたちの研究分野は、技术者の协力があってこそです。船には掘削の専门家がいて、彼らがチャレンジングで试行错误を何回も繰り返してくれたおかげで最终的に成功したのだと思います。私たちの研究は1人で行うのは不可能です。たくさんの研究者や、良い技术者に支えられて続けられているのです。

谁も証明できなかった真実

约40年以上も前から海洋地殻の最も下部は、层状はんれい岩によって构成されているだろうと考えられていました。しかし、海底深くから実际の试料を採取することができずに証明できなかったのです。掘削には时间もかかるし、大势の専门家や研究者が力を合わせる必要があります。

先ほども话しましたが、40年くらい前から地殻下部には、层状のはんれい岩があるだろうと言われていました。けれども、海洋地殻がどのようにつくられたかを解明するためには実际に现场から採取して証明する必要がありました。それが、今回の掘削で、层状构造があるはんれい岩が採れたのです。この岩石が见つかり、何十年もかけて予测されていたことがようやく今回証明できたのです!

(今回の掘削で、実际に採取した岩石)

なぜ予想されていたのか

海洋底の岩石は、実は、海の底に行かなくてもみられるところがあります。例えばインドとユーラシアがぶつかってヒマラヤ山脉ができていますが,ぶつかる前にはインドとユーラシアの间には海洋プレートがあり、それがユーラシアの下に沉み込んでいたのです。ところがその间にあった海洋底の一部が、陆同士がぶつかった时に片方の陆の上に乗り上げ,それがそのまま残っていることがあります.その代表例がオマーン国にあります。ここでは恐竜がいた时代である白亜纪の海洋地殻が陆にあがっていて、现在の水深4000尘の海底からさらに掘削しないと採取できないような岩石を陆上で観察することができます。私たちは海底のなぞを解き明かすために、海だけではなく砂漠や山にも足を运びます。

ミッシング?ロックの採取によって解き明かされる

最后まで取れなかった海洋地殻の深い部分の岩石が手に入ったことで、海洋地殻がどのように形成されたのかが実际の试料によって解明されました。また含まれている鉱物の化学组成から海洋下部地殻を形成する过程で、复数の异なるマグマが不均质に分布しており、その后に混ざって结晶化が进んだということも分かりました。

(调査の际に海底深くまで沉めたカップ)

石がこんなに薄くなるのですか?

実際に岩石を観察する際は、厚さ0.03 mm位にまで薄く磨き、光学顕微鏡で観察したり、電子顕微鏡で分析します。このときにも、私たちを強力にサポートしてくれる技官の皆さんの力を借ります。もちろん自分でも薄片をつくることはできますが、北大には信頼できるテクニシャンが2人もいるんですよ。技術力のある技官がいる大学なんてなかなかないので、感謝しないと。作ってもらった薄片は顕微鏡で観察したあと,電子顕微鏡で化学組成を分析します。

(厚さ0.03 mmの薄さに磨かれた薄片)

これからの话

调査は世界中から集まった研究者、30人くらいで行いました。30年以上前からのプロジェクトで、総合国际深海掘削计画(滨翱顿笔)における米国科学掘削船ジョイデスレゾリューション号による第345次掘削航海です。

このような調査はインド洋、大西洋でも行っています.実は海嶺の拡大速度は中央海嶺ごとに大きな違いがあります.今回の東太平洋海嶺は最も速い海嶺で,大西洋中央海嶺は遅い海嶺,インド洋の海嶺は最も遅い海嶺にあたります.この拡大速度の違いに対応して太平洋や大西洋,インド洋の海洋底には大きな違いがあると考えられており,私たちも含めて世界の多くの研究者たちが精力的に研究しています.特に日本は地球深部探査船「ちきゅう」を持っており、拡大速度の速い太平洋の海洋地殻の一番上から地殻の下部を経てマントルまでを連続的にまるごと掘削するという構想を推進しています。このためには海底の岩石を約6000 m以上も掘り下げることが必要になります.そのためには掘削期間だけでも1年以上はかかるでしょう。今回のように、テクトニック(構造的な)ウィンドウ、つまり「地殻の窓」をねらって掘るのではなく、完全な掘削をめざしているところは日本人の几帳面さも関係しているのでしょうか。

(乗船中の様子を説明する前田さんとピトンさん)

船の上は、多国籍の研究者だけではなく、プロのカメラマンや、研究の様子を陆にいる子ども达に伝える教育担当者、もちろんたくさんの技术者と乗组员の方々がいます。2ヶ月という长期に及ぶ过酷な航海ですが、调査以外の时间にイベントで歌を歌ったり、パーティをしたり、みんな家族のようになりますよ。次の航海も楽しみです。


(日本から参加した研究者の集合写真)

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Update

2014.06.11

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