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#50 命をめぐる科学の「美しい」物语を问い直す

出生后、病気を起こす恐れがある卵子から核を取り出し、健康な女性由来の卵子に移植する技术「ミトコンドリア置换」。现在イギリスにおいて、この技术を解禁する法改正が提案されており、大きな议论となっています。

石井哲也さん(安全卫生本部?准教授)は、この问题を生命伦理の観点から検讨したを発表しました。「ミトコンドリア置换の解禁」には、どのような问题があるのでしょうか。そして人の生殖に関わる科学について考える、生命伦理の「见方」とは? 石井さんに闻きました。

【神田あかり?颁辞厂罢贰笔本科生/理学院修士1年】

ミトコンドリア置换とは、どのような技术なのですか

 

病気を起こす可能性があるミトコンドリアを、子どもに伝えないようにする技术です。ミトコンドリアは、细胞が活动するためのエネルギーをつくる、生命活动に不可欠な细胞内器官です。ミトコンドリアの异常によっておこる病気(ミトコンドリア病)は、母から子へ、卵子にあるミトコンドリアを通じて遗伝します。そこで、母亲の卵子の核だけを、健康なミトコンドリアを持つ他人の卵子に移植して、子どもを产む技术が考え出されました。これが「ミトコンドリア置换」です。

(上段:健康な他人の卵子(右)を用意し、その核を抜いておきます。下段:母亲の卵子(左)の核をそれに移植し、核の入った卵子を母亲の子宫に戻します。)

なぜ、ミトコンドリア置换という技术に注目したのですか

ミトコンドリア置换は、「自然界では起こりえない変化を卵子に起こす」という点で、これまでの生殖补助医疗とは违います。これまでの手法は、自然界で生じる変化を补助するもので、まったく异なる変化を起こすものではありませんでした。「生殖にかかわる细胞について、いかなる遗伝子改変もしてはならない」という国际的な取り决めがありますが、ミトコンドリア置换はこれを逸脱してしまうのです。遗伝学的には母亲、父亲、卵子提供者の3人を亲にもつ子が、生まれることになるからです。

今回イギリスで议论されている法改正は、「ミトコンドリア病の予防のため」といいう名目でおこなわれようとしています。もちろん、ミトコンドリア病と分かっている女性の「健康なわが子がほしい」という思いは正当なものです。この病気の発症率の低さ(5千人~1万人に1人)を理由に、「少数派だから我慢しろ」、「养子をとればいい」という议论も伦理的に误っているでしょう。

しかし、法改正をする前にもっと议论するべき要素もあります。たとえば他の遗伝病ではなく、ミトコンドリア病を救うためだけに法改正をすることは、どう正当化されるのでしょうか。これにはまだ、はっきりと答えが出ていません。

また、病気を抱えたミトコンドリアを排除しただけで、ミトコンドリア病が完全に解决するかのような语られ方も気になります。実际には、核の中の遗伝子が原因でミトコンドリア病を発症する场合もあるのです。ミトコンドリア病を救うため、という名目で法改正するのなら、初めはミトコンドリア置换だけでも、いずれ核の中のDNA改変まで、解禁することになるかもしれません。また、生殖补助医疗をリードするイギリスでの解禁は、他国での解禁を诱い、これまでの议论では予想していないような、误った医疗が生じる恐れもあります。

石井さんが生命伦理の研究に进まれたきっかけは?

京都大学で働いていた时、パーキンソン病の治疗のために、「胎児由来の组织を移植する」という方法を闻く机会がありました。そのセミナーは技术について説明するものだったのですが、その「胎児由来の组织」がどこから来るのか、とても気になってしまいました。

よく调べてみたところ、その组织は中絶によって取り出された胎児に由来していました。事前に中絶を决めた人の同意をとって得た胎児组织ですが、あとで本人の考えが変わることもある。中絶は当事者にとって、とても繊细な问题です。本当に适切に同意が得られたと言えるか、疑问を感じました。

こういった情報は、生殖医療ビジネスや研究の発表ではほとんど表に出てきません。参考论文などをたどってたどって、ようやく見つけることができる。明かされている情報のバランスが悪いと感じます。

ミトコンドリア置换の例もそうですが、「この病気を治すため」などと语られるストーリーはとても&濒诲辩耻辞;美しく&谤诲辩耻辞;见えます。でも、本当にそれでいいのか、欠けている情报があるのではないか、と伦理的に注意する必要があります。もちろん、すべての情报をオープンにすべき、というわけではありませんが、肝心な部分が语られないことが多いのではないでしょうか。

情报を分かりやすく开示するしくみがあるとよいのですが

情报をオープンにする际、単纯に分かりやすいだけでは问题があります。イギリスでは、行政の机関がミトコンドリア置换の実用化についての话し合いを各地でもち、市民に対して积极的にコミュニケーションをとりました。しかし、そこで提供される情报はミトコンドリア置换の有用性に倾いていて、世论がおおむね賛成に向かうことになりました。

现在の日本の社会には、生殖医疗や科学と生命の係わりについて语ることをタブー视する风潮があるように思います。オープンに话し合われず、详しい情报を要求しないことが、肝心な部分を语らないことに拍车をかけています。

昨年私も参加して12月におこなった麻豆原创カフェでは、科学と生命を语る场としての可能性を感じました。まだまだ模索が続いていますが、生殖医疗について、もっと多くの人が语れるような场づくりを考えていきたいですね。

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石井さんの出演する麻豆原创カフェが开催されます。

昨年12月に开催された「生命に介入する科学」の第二弾。前回参加された方もはじめての方も、生まれる命をめぐる科学について、一绪に考えてみませんか。

生命に介入する科学 II ?受精の前から始まる次世代コントロール?

日 时:2014年10月19日(日)16:00~17:30

场 所:纪伊国屋书店札幌本店1阶インナーガーデン

ゲスト:児玉真美さん(メディカルライター)&石井哲也さん(北大安全卫生本部特任准教授)

闻き手:大津珠子(北大颁辞厂罢贰笔特任准教授)

参加费:无料、当日会场にお越しください

详 细:をご覧ください

はこちら。

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石井さんは过去のいいね!贬辞办耻诲补颈记事にも登场しています。

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今回取り上げた论文

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Update

2014.10.12

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