麻豆原创

いいね!Hokudai

  • About

Categories

  • 歳时记
  • クローズアップ
  • フレッシュアイズ
  • ジョインアス
  • チェックイン
  • 匠のわざ
  • ようこそ先辈
  • バトンリレー
  • みぃつけた
  • おいしいね
  • 过山博士の本棚から
  • フォトコンテスト

#119 気候変动メカニズムの解明を目指して(2)~空、その先へ~

「北极が暖まると偏西风の蛇行はより大きくなる」。2018年狈补迟耻谤别で発表されたこの报告1)に、気候変动のメカニズムを研究する佐藤友徳さん(地球環境科学研究院 准教授)は関心をもちました。「暑くなるヨーロッパとモンゴルの間に、暑くならない西シベリアが挟まっている」「ヨーロッパとモンゴルの熱波は同期的に発生する」という現象に疑問をもっていた佐藤さんは、その原因のひとつはこの偏西風にあるのではないかと考えたのです。前回に引き続き、佐藤さんの研究を绍介します。

【菊池優?麻豆原创本科生 社会人/鈴木隆介?麻豆原创本科生 保健科学院修士2年】

(佐藤友徳さん)〈撮影:中岛宏章さん〉
蛇行する偏西风、蛇行する気温分布?

私たちが暮らす日本を含む中纬度地域の上空约1万メートルには、西からの强い风、偏西风が常に吹いています。この偏西风は日本、北米、ヨーロッパからモンゴル、そして日本と地球を一周しています。しかし、まっすぐ吹いているわけではありません。ヨーロッパでは北寄りに、西シベリアでは南寄りに、そしてモンゴルでは北寄りに、と蛇行する形が近年では频繁に観测されます。さらにこの蛇行は気候の条件で変化するといわれています。

(偏西风は南の温かい空気と北の冷たい空気の间を通る。例えば冷たい空気が北から张り出してくると、偏西风は南寄りに大きく蛇行する)
融雪で湿った西シベリアの大地は、夏も凉しくなる

佐藤さんは6,000通りのシミュレーションで、ユーラシア大陆の気温の変动に与える要素を、地球温暖化とそれ以外に分离しました(前编参照)。そして地球温暖化要因を取り除いた场合に、何がユーラシア大陆上の気温変动を引き起こすのか、その要因を探りました2)。

その结果、モンゴルとヨーロッパの夏が暑くて西シベリアの夏が凉しい场合、それに先立つ4月の西シベリアの积雪が多く、その融雪によって5月の西シベリアの土壌水分が増加する倾向があることがわかりました。そして、この土壌水分の増加が、西シベリアに夏季の低温をもたらすというわけです。

(左侧は积雪量、右侧は土壌水分量。青は増加、赤は减少を表す)〈図提供:佐藤友徳さん〉

佐藤さんは、このシベリア上空に生み出された冷たい空気の块が、上述の偏西风の蛇行を大きくするのではないかと考えています。つまり、西シベリアの大地の雪は、偏西风を南寄りに大きく蛇行させる一方、ヨーロッパとモンゴル付近では北寄りに大きく蛇行させるため、南の暖かい空気がこの地域に入りやすくなるのです。远く离れたヨーロッパとモンゴルを同时に暑くするのは、まさに大地と空の相互作用だったのです。

(西シベリアにおける冬の积雪増加が春の土壌水分増加を経由して、夏の気温低下へと繋がる。夏の気温低下は偏西风の蛇行を促し、周辺地域で高温になりやすい大気场を形成する)

佐藤さんは、この研究成果を踏まえ、「西シベリアの雪や土壌水分の状况を调べていくと、今年の夏はこういう天気の日が多いですよ、というような言い方ができるようになるかもしれない。つまり、季节予报につながるのではないかと考えています」と展望を语りました。

〈撮影:中岛宏章さん〉
さらに疑问は広がる。なぜ西シベリアに雪が増えるのか?

佐藤さんは、西シベリアの積雪が増加する要因についても探ろうとしています。そのヒントは、北海道の気候にありました。日本の場合、シベリアからの冷たく乾いた空気が、暖かい日本海上空で水蒸気を補給し雪雲をつくることにより、日本海側に雪が降ります。「このとき北海道の日本海側に、小さな台風のような渦巻きが発生することがあります。天気図にも載らない小さい渦です。だけどこの渦巻きができることで日本海側にたくさん雪が降ります」。この小さな渦巻きは、一般に「ポーラーロウ(Polar Low)」と呼ばれる台風よりもずっと小さい低気圧の一種です。ポーラーロウは、冬季の海洋上で急速に発達し、強風や大雪を伴います。

(2016年1月14日に撮影された衛星写真。留萌沖にポーラーロウの「目」が見える)〈転載:NASA Worldview〉

佐藤さんは、「壮大な仮説なのですが、西シベリアの场合、北极海の辺りで同じような现象が起こっているのではないかと考えています。北极海の中でも、とくにバレンツ海の辺りは海氷がわりと开けています。そこに北极の冷たい空気が入ってくると、ポーラーロウができて西シベリアにたくさん雪が降る、というわけです」と考察しています。

(2020年2月に発生したポーラーロウ。ポーラーロウによって雪云が発达し、日本海からの北西の风に乗って留萌冲に近づいていくのがわかる。云(白)、降水(カラー)、上空の风(矢印)、降雪量(陆地のカラー)、海からの蒸発量(海上のカラー))〈提供:佐藤友徳さん〉

北海道の気候変动の研究を通して、雪まつりを後押し

佐藤さんは、実际に北海道の気候についても研究を进めています。2018年からは、札幌市近郊における将来的な积雪量を予测し「さっぽろ雪まつり」への影响を分析する国のプロジェクトに、アドバイザーとして携わっています3)。道内最大级のイベントである雪まつりは、近年では毎年国内外から250万人以上が参加し、その直接的な経済効果は约500亿円とも言われています。2020年、雪まつりの準备期间中に北海道は记録的な雪不足に见舞われました。その结果、札幌市近郊の採雪地に加え、倶知安など远方からも雪が运び込まれるなど、雪の输送に影响が出ました。大通会场は优先的に雪が运び込まれ例年通り开催されましたが、つどーむ会场では雪の滑り台の规模が缩小されました。

(2020年のさっぽろ雪まつり 大通会場の様子)

これまで、定山渓や滝野霊园、モエレ沼公园、当别町、新篠津村が採雪地として利用されてきました。しかし、现在のペースで温暖化が进行すると、21世纪末の雪まつりの採雪期间中(1月5日~1月27日)の积雪量は30肠尘未満になることが予测され、これらの採雪地のみでは雪まつりに必要な雪の确保が困难になることがわかりました。佐藤さんは调査结果を踏まえ、运搬コストなども加味した新しい採雪地の提案もしています。

(佐藤さんは、北海道の気候に関する基础研究や温暖化予测に関する研究などをしている。写真は、トマムにて学生と気象観测机器のメンテナンスをしている様子。左が佐藤さん)
陆が大気へ、大気が生态系へ

西シベリア、モンゴル、そして北海道をはじめとする日本など、佐藤さんは様々な地域の気候に関する研究をしてきました。「陸面が変わることで大気がどう変わるのかというのは、どの研究にも共通して掲げている私のテーマです。陸面が大気に及ぼす影響がわかってくると、陸面付近の下層の大気が、動植物の生態系にどのような役割を果たしているのかも気になってきます」と、佐藤さんは今後について話しました。陆が大気へ、大気が生态系へと連鎖するように、研究の進展とともに佐藤さんの知的好奇心も広がっていきます。

〈撮影:中岛宏章さん〉

今回绍介した研究成果は、以下の论文にまとめられています。

  1. ?

Information

Update

2020.03.23

Categories

  • クローズアップ

投稿ナビゲーション

Previous
  • クローズアップ
#118 気候変动メカニズムの解明を目指して(1)~陸を知り、空を知る~
2020.03.20
Next
  • ジョインアス
「研究への助成制度!」保健科学院 シコポさん(ザンビア)、「博物館!」国際連携機構 伊藤正芳さん (日本)[いいね!Hokudaiの留学生 No.11]
2020.03.24

Related Articles

    • クローズアップ
    #215 薬の行き先は脂質次第!? 狙ったところに薬を届ける佐藤さんの脂質ナノ粒子の秘密[いつかのための研究 No.7]
    2025.12.19
    • クローズアップ
    #214 動物はなぜ眠る?謎だらけの睡眠と夢のはなし
    2025.11.21
    • クローズアップ
    #213 専門家と考えるコロナの5年間。 「科学」と「暮らし」のちょうどいいバランス
    2025.11.20
    • クローズアップ
    • 动画
    过去を重ねる
    2025.11.07
いいね!Hokudai
Official
Site